＊『ステップ』

　この作品の公開を知らなかったけれど、出演者みて（ＷＯＷＯＷで）観る気がおきた。思いのほか良くて心に染みた。子育てしたこと（特に女児）ある人なら分かるよね、ってことも多かった。佳作である。
　例によって子役が光っていた。特に２歳半、そして小一を演じた子ども達。お母さんがいない、ってことに負けまいとしながらも、心が折れそうになることってあるじゃない！？　そんな微妙な心の機微を上手に演じていて泣けたよ。お父さんが山田孝之だからといって、すぐに新しいママになりたがる女性も出てこないのも、話として良かった。
　國村隼が出てくると、怖いヤクザの親分かすっごく人の良いオジサンのどちらかなのだか、山田孝之の義父役で登場、よくできた義父を演じていた。「実の息子と同じように思っている」、だから義子にあたる山田孝之に彼女ができたことを大喜びする。なかなかこういうことってできないよなぁ。
　タイトルの意味も分からず見ていたのだが、劇中「STEP FATHER,STEP MOTHER」の意味説明がある。この山田孝之と國村隼の関係、そして再婚役出出てくる広末涼子と、娘武田美紀の関係が「STEP」なのだ。
　よく出来た作品だとエンドロール眺めていると、原作が小説『ステップ』（重松清著）とあった。なるほど、である。ちなみに安易に死んだはずの奥さんが何度も出てきたらイヤだな、って思っていたら一度も出ることは無かったのも、高評価なのだ。

ステップ [DVD]

＊『砂の女』安部公房著

有名な作家。確か前衛作家。あまり前衛の意味が分からない、実のところ。世界２０カ国以上で翻訳されている本作、解説はドナルド・キーン。ならば名作なのだろう。
　およそ６０年前の作品だが、実のところ理屈っぽくしかも現実味が無いので、いや、ちょっとって感じなのだ。蟻地獄にかかった若い教師の話、と捉えて読んだ。図書館で借りてみたが過去には借りられた形跡がある。昔の人はこういう本読めるんだな、偉いよ。

砂の女 (新潮文庫)

＊『初のプチツー、in CHIBA』

　Ninjaとの初ツーは（ならし）も兼ねてannex様のお膝元、千葉にしました！　風に弱いmetooゆえ、風の無い朝はアクアライン経由は良いとして、帰りは･･･（未定）
　ナビを取り付けるためのマルチバーがまだゲット出来てなく、タンクバッグは750降りた時に捨ててしまった。前日できる範囲で頭にコースを叩き込み、トップケースにナビとマップを入れて出発！
　下道はコロナ禍っていうのを分かっているのかー！ゴラァ！と言いたくなるほど込んでいて、川崎IC乗ったのが9時。込んでるよーアクアライン。君津PAで降り、関東最古（ホントなの？　杉本寺の方が古そうな佇まい）の神野寺たどり着く。そこで気付く。メガネ忘れたー！　地図字が読めなーい。ナビは雰囲気だけ！　こんなんで上総中野までたどり着けるのかぁ・・・？
　今回の目的、70％はツーリング。ワインディングをヒラリヒラリとやり過ごしたり、逆に思いのほか曲がらずにびびったり。でも楽しい楽しい。マザー牧場周辺はチャリダーワンサカ。あーどこも桜と菜の花綺麗だナァ。残りの30％は小湊鐵道＆桜と菜の花のコラボ写真(但し出たとこ勝負）。余裕があればいすみ鉄道も撮せれば良いのだけれど。
　とばしているとまずはトンネル付近でカメラ構えている人発見。下車して10分後の小湊鐵道を狙う。

来た！

トンネルでたとこ連写！

次はとりあえず終点上総中野。ガンガン気合い入れて走っていると、またまたカメラ小僧発見！　さては先ほどの列車を追い抜いたと見える。10分待って来たのは･･･またもや東行･･･これって･･･いすみ鉄道じゃん！　　

まさか木原線･･･いすみ鉄道来るとは！

いつの間にか上総中野通り越していた！念のためトップケースのナビを見ると確かに戻れと出ている。あちゃー。もう滅茶苦茶。
　上総中野ではいすみ鉄道「ランタン列車」登場。

ランタン列車

どこもかしこもカメラ構えているオサーンばかり・・・加えてオバハーンもお兄さんもお姉さんもいるぞ。ここでてまた走っていると、また構えている。今度は小湊鐵道のトロッコ列車（＋SL風機関車つき）。

SL風機関車(煙はでません）

　さらに「チバニアン」という文字発見！　何と、養老渓谷にあったのかぁ。こりゃあ見ないと。ってことで往復約20分坂下り坂登り。負けないぞー。川底はすべすべしていて夏に川遊びしたら楽しそうだった！
　・・・今回食事は全く考えてなかったので、川崎に戻ってからファミマでサンドウィッチ。かかった費用は他にドリンク2本。ガスは出発前に入れてあと100ｋｍくらい走れそう。他には高速代。早く半額にならないかなぁ（1年後実施らしい）。高速代以外では2千円未満、かな。
今回殆ど「密」になっていないから、これなら文句言われないだろー。

My Ninja

＊『イントゥ・ザ・サン』

　スティーブン・セガールに、大沢たかお、栗山千明も出れば寺尾聰やコロッケ（劇中野口五郎他を熱演）も登場するなど、こんな作品あったんかー、と衝撃の一本。舞台が日本なので、セガールなのか？　セガール大阪弁で多少笑える（但し日本語になると皆、ボソボソボリューム小さくなるので、よく聞こえない。字幕無いし）。
　あれだけ他の作品で良い人を熱演する大沢たかおが、どうしようも無いヤクザを演じている。若いし魅せるぜ。ただしセガールと言えばクソ脚本だ。出だしのミャンマーのエピソードも、絶対そうならないよね？っていう訳の分からぬシーンがある。もう時間の無駄なんである。ただし暇つぶしにはセガール、みたいでついつい観てしまうのだ。あ～あ、な１本である！

イントゥ・ザ・サン [DVD]

＊『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 DVD通常版

　１作目がヒットするや否や、第２作目が作られちゃう映画界。パート２はコケるぞ伝説あるが、大丈夫か？
　で、今度はどこぞのうっかりもんがスマホ落とすのかと思っていたら、のっけから前作北川景子と田中圭が結婚式挙げてて、あー前作の続きねとやっと理解。でも、落とすんでしょ？とまだ思う。
　前作でサイコは捕まったが、今度もサイコ「Ｍ」が現れる。前作の主人公は北川景子、本作は千葉雄大。相変わらずバンビのようで、恋人がレイプされそうで拳銃構えてもブルブル震えてチキっている。こいつ警察学校卒業出来たのか？　木村拓哉教官に「退学届出せ！」とコテンパンに叱ってほしい。
神奈川県警のサイバー対策室室長が、ずん飯尾なんてあり得ない。もうギャグ路線で行くの？ってくらい脚本がクソだ。なぜかｙａｈｏｏ映画では１よりも良いが、本当に良いのか？　ちなみに３ができてもいいかもよ、って感じで終わっているので、勢い余って３ができちゃうかもなんだ。それはおやめなさい。

＊『悪人伝 THE GANGSTER, THE COP, THE DEVIL』

　すっごく面白かった。「邦画＜韓流ドラマ」って流れがあるけど、こんな脚本・こんな撮影、邦画じゃとても無理だ。北野武のヴァイオレンス描写は完全に過去のものになった。
　無差別連続殺人・ヤクザのシノギ・悪徳警官の部下、これらを軸に格闘シーン・カーアクション・遺留捜査・そして一番はヤクザと刑事との友情とも言えるような言えないような交流を通じて、DEVIL（連続殺人犯）を追い込んでいく。追い込んでいくのだが、どこまで行っても先の見えない展開。主演はマ・ドンソク。あの風貌はヤクザの親分がよく似合う。
　無差別殺人犯が、ヤクザの親分を刺したらどうなるんだろう？って序盤で思うんだが、その通りの展開になる。刺されたヤクザからするとメンツを立たせるためには、その首を刎ねるしか無い･･･さあ追い込めるのか。脚本はかつてのタランティーノを想起させるような面白さがある。法で裁けないのか？裁けたとして死刑判決が出たとしても、実質死刑は実施されていないので無期懲役なのか。衝撃のラスト、期待していい。

悪人伝 [Blu-ray]

＊『スマホを落としただけなのに』

監督が中田秀夫だし、きっと怖いだけの映画だろうと、冷やかしで観ていたら、そうでもなかった。ネプチューン原田やバカリズムが出てきて（特に原田の刑事役は）意外だった。警察に妙にリアリティがなかった。
　北川景子は相変わらず美しい。年齢を経て痩せていると言うより、かつての中森明菜のようなやつれ感が出てきているので、無理にダイエットしないでほしいな。
スマホは落とすべきものじゃないなと警告するためになる映画だ（笑）　この犯人が『完璧な他人』の中に混じっていると地獄だと思う。いやホントに。幼少期のＤＶ被害が後の人格形成に大きな影響を与える、そんな警告もあったかと。想像していたより良い映画だったよ。

スマホを落としただけなのに