読書

*『ロードムービー(辻村深月著)』

ロードムービー (講談社文庫) 作者:辻村深月 講談社 Amazon 昨年観た「かがみの孤城」(を先月地上波で再見)、そのためか手に取ってみた。 クラスにいるカースト上位の意地の悪さを描いたら辻村深月は天下一品! 今回も嫌な女が出てくる。全国のカースト上…

*『優しい死神の飼い方』知念実希人著

優しい死神の飼い方 ノーブランド品 Amazon 最近読書してない。本を探して幾つか読んだことのある知念実希人に辿り着く。今回ははっきり言って、タイトル&ジャケ買い。「死神」に大好きな伊坂幸太郎の「死神」を思い出す。夜中にCD屋で試聴しているアレだ…

*『眠りの森』(東野圭吾)

眠りの森 (講談社文庫) 作者:東野 圭吾 講談社 Amazon 真冬並みの天気予報、映画も今週は『翔んで埼玉』わざわざ観に行くべきか・・・う~ん。DVD借りるのも考えたんだけれどね(たまには読書の秋、だ。) BOOK OFFの安いコーナーで、古い作品を見つけた。加賀…

*『オーダーメイド殺人クラブ』(辻村深月著)

中二病真っ只中の主人公小林アン。バスケット部に属し、学級内のスクールカースト上位にありながら、女子間の人間関係に患んでいる。そのせいでは無いが自殺願望があり、よりによって昆虫系と揶揄する徳川君に殺害を依頼する。依頼日は12月第一週日曜日。刻…

*『きみが見つける物語』

この本はオムニバスで、【スクール編】「十代のための新名作」と銘打ってあって、お隣には【恋愛編】も当然のように置いてあった。 作者は「あさのあつこ・恩田陸・加納朋子・北村薫・豊島ミホ・はやみねかおる・村上春樹」である。スクール編を選んだのは、…

*『Pの密室』(島田荘司著)

読む本がなく、手に取った初めての島田荘司。帯には「密室殺人」「あの御手洗潔の幼少時代が……」とあって、シリーズものに御手洗探偵が絡んでいるんだと知った。知らんけど。 あとがき読めばシリーズ第13弾(らしい。全然知らん)。現在は一流大学で教鞭を取…

*『白鳥とコウモリ』(東野圭吾著)

白鳥とコウモリ 作者:東野 圭吾 幻冬舎 Amazon ひととき東野圭吾を読みまくったが、少し飽きて最近は未読。久しぶりにハードカバーで挑む。しかし変なタイトルだ。 事件発生から犯人逮捕まで一気に読ませる。刑事物は流石に巧い。しかしまだ1/3。これからも…

*『街とその不確かな壁』(村上春樹著)

考えてみれば(考えなくても)、春樹を読んでいなかったじゃないか。あんなに夏が来たら読もうと思っていたのに(やはり見えるところに積読しておかなきゃダメだね)。 今回の主人公に名前は無い。実社会にいるのはぼくで、壁の向こうにいるのは僕、だ。相変…

*『ぼくのメジャースプーン』(辻村深月著)

車内で暇つぶし用読書本図書館を探したら、辻村深月が出てきた。夏だからもっとお堅い本も考えたが、彼女なら間違いないだろうと手に取った。 主人公は小学校4年生男子の「ぼく」。母一人子一人の家庭。たまに口の悪い級友に父親がいないことを揶揄される。…

*向田邦子『思い出トランプ』

向田邦子はいい、と太田光がその昔ラジオで言っていた。太田氏の発言やテンションはいかがなものか? とも思うが、氏の読書量には文句は無い。女流作家(近年この言葉は死語のような気がする)が苦手で食わず嫌いなのだが、そろそろ向田邦子を読んでみようか…

*『春を嫌いになった理由(わけ)』(誉田哲也)

「ストロベリーナイツ」シリーズの著者、誉田哲也作品だ。骨太の作品を期待したがさに非ず。超能力者と中国からの密入国者がメインの中高校生向けの本だ。まぁいいか。 エスパーのエステラは死体が見える能力を持ったエスパー。主人公はその通訳を務める現ニ…

*『はじめての文学 宮本輝』

この『初めて~』シリーズはよくできている。活字が苦手、というティーンに読んでもらって、文学の良さを・文学の持つ力を、感じさせて欲しい、ともう10年以上前に感じたものだ。今頃は中高の図書室に置いてあるのかな? (そういえば宮本輝はもう読んでいた…

*『敗者の告白』(深木章子著)

法廷ものサスペンス。数ヶ月前に幼子を不慮の事故で死なせてしまった家庭。葬儀後まだ数ヶ月しか経っていないのに、続いて妻子が別荘で転落死。その時別荘に滞在していた夫には腕にひっかき傷。さらに出版社に夫からの殺害に怯える妻からのメールが届く。捜…

*『峠 司馬遼太郎著』

峠 上下巻 やっと上下巻読み終えた。刑事物ばかり読んでいないでたまにはこういうの読まなきゃね、っては知ってはいるんだけれど、どうもね(^^; 以前から気にはなっていたが、きっかけはやはり映画『峠』。こうして読み終えると、ホンットに映画はクソだ…

*『1%の努力』(ひろゆき著)

タイトルは努力を嫌がる若者にウケそうだ。読んでみると予想していたほど堕落した作品では無い。1%の努力で済ませるためには? 冒頭では消費支出に付いて述べる。自分はもともと豊かな家庭で育ったわけでは無いから、それほど金のかかる生活は必要では無い…

*『6人の嘘つきな大学生』(浅倉 秋成著)

都内のお供に図書館で選んで連れていった。ジャケットが派手で恥ずかしくもあったが、大変面白かった。何より人が死なない。謎解きもある。ミスリードのせいもあるが、犯人、っていうか探偵役もよく分からず。すっかり騙された感はある。魅力有る人物の影の…

*『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん想いを伝えるシチュー』 友井 羊著

まさかドイツに勝つ日が来るなんて・・・昔々、翼君がドイツゲルマン魂に勝ったとしても、所詮ユース、所詮アニメとも思っていたが、まさかまさか・・・ そんなまさかの日に読書の話。古書店の女主が謎を解いていく・・・そんなシリーズを期待して(病院待ち、のため…

 *『地図帳の深読み 鉄道編』今尾恵介著

前回に引き続き、今尾恵介の本を。中高校の地理の時間に大変お世話になった帝国書院。地図帳はつまんない、と思うか、面白い、と思うか。自分は後者で地図や時刻表眺めて楽しめるガキンチョだった。 「地図では上が北」・・・東西南北の概念を初めて知った保…

*『地図帳の深読み』今尾恵介著

11月6日(日)のテレ朝「ナニコレ珍百景」に、福島県飯豊山市「そこに何が!?幅1m、7㎞伸びた細長い福島県!?」というのをやっていて、(これって『地図帳の深読み』に有った有名なやつじゃん、いまだに世間に認知されていない地理豆知識ってあるんだなー)…

*『QED ベイカー街の問題』高田崇史著

『QED 六歌仙の暗号』が1999年だから、20世紀末に読んだのか。なぜか私には「メンター」みたいな人がその時々にいて、「読みな!」と渡されたのが『QED 六歌仙の暗号』だったのだ。なるほど、そういう視点もあるのか。トリヴィア好きな私には目からうろこの…

*『レプリカたちの夜』 一條次郎著

第二回「新潮ミステリー大賞」受賞作品なのだが、これはミステリーなのか? 受賞作品だから「ミステリーなんだ」と思い進めると、足下を掬われる。SFのような、哲学書のような。 面白いが、特に主人公の一人、うみみずさんが妙に理屈っぽく、延々と持論を述…

*『千里眼 運命の暗示 完全版』松岡圭祐著

旅の読書で『千里眼 ミドリの猿』を読んだら、物語の途中で終わってしまった。だから帰京して続編(『千里眼 運命の暗示 完全版』)早速買って読んでみた。主人公岬が拉致監禁され脳波には電気を流され、廃人手前。天井からぶら下げられた手錠をはめられ・・・…

*『崩れる脳を抱きしめて』知念実希人著

カバーの宣伝文句が微妙だ。「広島本大賞」「沖縄書店大賞」「一気読み大賞」三冠!西日本で強い作家になったのか、知念実希人!? 確かデビュー作『レゾンデートル』も読んだ。実を言うとこの本は旅のお供に買った本の1冊だ。しかしついつい「一気読み」し…

*『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬

本屋に行くとこの見覚えあるジャケットがずっと並んでいた。売れてる理由は!? この時点でどんな話か知らない。何かの情報番組で「アガサ・クリスティ賞」を受賞していると聞いた。ということはミステリーなの? ソ連のスナイパーの話とも聞いたが・・・? 大…

*『物語のおわり』湊かなえ

湊かなえは安定感があるので迷った時にはお薦めだ。購入が北海道旅行前だったので、ペラペラッとめくった時に、美瑛や富良野など今回行ったところがあったからというのが、購入の決め手かな。 短編集は本当に短編が集まっているものと、夫々の短編が関係し合…

旅の読書5『殺した夫が帰ってきました』 桜井美奈著

新千歳空港で機内で読む1冊を探したがなかなか見つからず。ようやく紀伊國屋を見つけ、表紙の派手な1冊を手に取る。精算時バイトのお姉ちゃんが「またお越し下さい」とは言うものの、それを叶えるのはハードルがメッチャ高いぞ・・・ 死んだはずの夫が5年ぶりに…

旅の読書4「マリアビートル」伊坂幸太郎

そう言えば、9/1公開ブラピ主演の『ブレットトレイン』の原作は伊坂幸太郎と知って大いに驚いた。是非とも読みたいものだ。旭川のイオンで探せばタイトルは『マリアビートル』、結構昔の作品だ。読み始めると出てくる出てくる殺し屋の面々。おぉーこのパター…

旅の読書2:『千里眼 ミドリの猿』松岡圭祐

松岡圭祐をよく知らなかったものだから、千里眼シリーズ第二作から読み始める。そして読後、この話は第三部へと続くと分かる(だったら最初から「上巻」「下巻」と書いていくれよ・・・)。 ODAで訪れた某アフリカで、迫害される現地の子ども達を知り、いき…

旅の読書1:『男子の本懐』城山三郎 

昭和初期の政治家の話と聞いていたが、浜口雄幸は歴史の授業で「東京駅で狙撃された」くらいにしか知らなかった。ましてや大蔵大臣の井上準之助にいたっては。 発刊された1980年頃だと、まだまだ浜口雄幸のことを知っている日本人も多くいたんだろう。話は暗…

*『今回の旅のお供は・・・』

鉄旅と飛行機旅。車窓を眺め、時に外聞に耐え運転席そばからも眺める。飽きたら読書をし、眠くなったら寝る。自由な時間。最近では「予土線」の景色はローカル度ピカイチで、もっともっと賞賛されて良いんじゃ無いか? という路線にも出会えた。 今回はこれ …