*う〜〜ん「それでも、愛してる」The Beaver

それでも、愛してる スペシャル・エディション [Blu-ray]

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 ジョディ・フォスターは好きな女優だ。名子役が軒並み成長と共にこけていく中で、彼女は綺麗な女性になり、上品に年齢とキャリアを重ねている。そんなジョディーがメル・ギブソンと「マーヴェリック」以来の共演となれば当然興味津々。
 しかし待てよ。ジョディ・フォスターが監督・・・まぁいいでしょー。メル・ギブソンうつ病で悩み、その家族の愛の再生の物語・・・う〜ん、心配だぁ。なぜにメル・ギブソン???
 最近メル・ギブソンケヴィン・コスナー、その次くらいにニコラス・ケイジの衰えが気になる。年齢の進行と共に普通は女性の方が変化が激しくなるのだが、全然ジョディーは気にならない。こぎみ良く作られた「マーヴェリック」が1994年。十数年経ってメル・ギブソンの変化が心配・・・。シュワちゃんやスタローンが初老の域に達しても、頑なにアクションものばかり出演しているんだから、彼もカーアクションもので(監督にクエンティン・タランティーノで)、復活を果たして欲しいな。
 作品は、鬱病がどうしても治らない患者のパパ(メル・ギブソン)が、ビーバーのぬいぐるみと出会い左腕に付けると、途端に性格は一変、ズケズケと物を言い、たちまち社会復帰・・・治癒しているのか?二重人格になったのか?パペットに人格を乗っ取られたのか?
 解釈の仕方で(くだらない話)にも(感動の家族再生の物語)、はたまた(誰もが悩む大人のおとぎ話)とも取れないことは無い。つまりは監督のジョディーは、感動大作と見てこの映画の演出を買って出たのだろう。だけれど奥さんがどのくらい鬱病に悩む主人に尽くしてきたかは、イマイチ描写が少ない。
 高校生くらいにありがちな(父親のようにはなりたくない)ともがいていた長男のエピソードと、ビーバーは殆ど絡まない。これでは豪華キャストにもかかわらず、ひっそりと劇場公開したのもいたしかたなの無いことか・・・
 ちなみに息子が恋する頭脳明晰のヒロインは、『ハンガー・ゲーム』のジェニファー・ローレンス。ちょっとこの頃の方がぽちゃって感じがする。こちらを目当てに鑑賞された方も多いのでは?