*『ラッシュライフ』(伊坂幸太郎著)

プチ鉄分補給で1冊読み切った。いつものように一見脈略のない話、脈略のない登場人物が最後に繋がって行くスタイル。何が良いって、今まで読んだ登場人物がさりげに登場すること。特に泥棒・黒沢は伊坂が気にいっているのかよく出てくる。本作を読むと黒沢がどんな大学時代を過ごしていたのかが分かり、得したような気分になる(伊坂ファン限定)。
 バラバラ殺人が多発し、その死体が1つになって動く・・・そんなJK・JCに語り継がれる都市伝説が、本作では登場する。さてそれは一体!?
 しっかり最後には収斂するのか、こちらが心配になっていくが(いくつか謎のまま放りっぱなしのものもあるにはある)、まぁ稀代のストーリーテラーらしくうまくまとめている。「ラッシュ」には4つの意味があるのか、そこに目を向けて、敢えてカタカナでタイトルにしたのは上手いな。
 lush 、lash、 rash、 rush・・・日本人にはどれも皆ラッシュなんですけど(笑)

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)