*『バース・オブ・ザ・ドラゴン』

 

バース・オブ・ザ・ドラゴン [DVD]

バース・オブ・ザ・ドラゴン [DVD]

 

 


   ブル-ス・リ-関連の映画である。リ-役にはフィリップ・ン(よく知らない)。なかなかリ-のマネも上手く(と言っても、リ-のマネをする人はゴマンといるが)、上半身の筋肉や、何気なく使うヌンチャクも上手だ。何しろリ-が死んで40年以上経っているのだから、もう誰も「似ていない」「詐欺だ」「ウザイ」「消えろ」などとは言わないだろう。月日というのはそういうものだ。
 思えば「死亡遊戯」リ-の代役タン・ロン、そしてユン・ピョウらは散々な言われ方をしたんだが。
 話はなかなか面白かった。少林寺マスタ-と太極拳マスタ-の模範試合から始まって(少林寺マスタ-のウォン・ジャックマンがまた人格者なのだ)、しかしなぜに彼がこんなに英語がペラペラなのか? ジャックマンって言うくらいだからハ-フかクォ-タ-なのか? いや話を戻そう。結局2人は戦うハメになるのだが、そのシ-ンはすごい。カンフーファンは必見。リ-の師匠「葉問」のカンフー格闘シ-ンも良かったが。さらにその後2人が協力して敵ボスに迫る時の格闘シ-ンも良い作りになっている。
 ・・・まぁだからこそ、なんだ。意味も無く3階まで駆け上がり、そこからワイヤーアクションで飛び降りる・・・そのシ-ンの意味が分からない。鍛え上げられた身体と技術があるのだから、余計なものを足さない。それでいいんじゃないか? この手の映画は一定数の需要があるんだろうから。
 詠春拳を名乗っていた最後の頃で、この戦いの数年後、截拳道を名乗る。ファンの方には既知の話だろうが、是非鑑賞してほしい。そのときは若くて、ふてぶてしいタレント溢れるリーに出会えるだろう。