*『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』

 レオンでヒール演じたゲイリー・オールドマンウィンストン・チャーチル? それを可能にしたのがアカデミー賞を取った日本人メイキャップのおかげ。彼だけで無くチェンバレンも、電話口のルーズベルトも皆そっくりだった。
首相就任からバトルオブブリテンくらいまでやるのかな? と思って見てみれば首相就任~(映画化もされて有名になった)ダンケルクの頃までである。その頃ムッソリーニを仲介に、ドイツとイギリスの間で講和条約の話があったとは知らなかった。相変わらずチェンバレンらは講和一本。あれだけ講和講和でヒトラーを付けあがらせた教訓が生きていない。
 講和してイギリスの若い軍人が死ぬのを防ぐか、あくまで戦い抜くのか?で悩むチャーチルを軸に描いている。国会での演説の前に、国民の声を聞くために地下鉄に乗るシーンが秀逸である。女性や子どもが戦い抜くことを選び、それが影響されたというシーンなのだが、(実はこれは)「フィクションだ」とWOWOWのW座の終わりの解説で知った。(ついでに影響力のある偉人ベスト100で、あのガンジールーズベルトを抑えての第一位がチャーチルだとも言っていて、小山薫堂同様驚いている)
 エンディングのテロップで、5年後「ドイツ敗北」や、「戦後の総選挙で大敗」などの情報が出る。思うに戦時中にこそ必要な人が、平和な時に必要な人かというと、そうでも無いもので。二次大戦のような緊急事態には、最適な人物を運命の神様は用意するものなんだな。