*『ブラック・クランズマン』

 白人至上主義の人種差別団体KKKに、黒人警察が潜入捜査? ありえない実話をスパイク・リーが演出。スターウォーズアダム・ドライバーも出演。
 確かこの年のアカデミー賞は『グリーンブック』(作品賞受賞)と共にノミネートされていたんじゃ無かった? 白人と黒人の心の交流を描いた『グリーンブック』は作品賞に相応しい作品だった。『ブラックパンサー』は荒唐無稽な映画だったけれど、これも作品賞ノミネートで、ブラックパワー全開の授賞式だった。
 『グリーンブック』が心洗われる作品に対して、『ブラック・クランズマン』はユーモアの皮で包んだ、スパイク・リー渾身の怒りの一作だ。激しい主張は心に直截届きやすいが、トゲがあって好き嫌いが分かれやすい。万人受けする映画か?と問われれば、そんな映画をスパイク・リーが監督するかよ!って答えたい。
 アダム・ドライバーは、スターウォーズ以外の作品、どうするの?と不安だったが、あちこちで見かけるようになった。大っきな人だ。スパイク・リーは正直、授賞式でしか観たことが無いのだが、テリー伊藤を見るたびに思い出す。
 20歳越えたら(日本人の20歳前後はノンポリ多いけど)こういう作品とも向き合わないと、だね。