*『元彼の遺言状』(新川帆立著)

 王様のブランチで紹介。その前に「このミス」大賞受賞で話題。
 「私を殺した人に全財産を譲る」というあり得ない設定に加え、現役弁護士が書いた作品ということでも話題を呼んだ。それゆえ、「殺した人に財産は渡らない」法律をかいくぐる抜け穴も存在するんだろうと、興味を惹いた。

 読んで真っ先に思ったのは、意外に「本格的」、そして「エンターテイメント」。絶対映像化狙っている(その方がギャラが格段に良いのだろう。さらに本も売れるし)と思いググれば、4月からフジがドラマ化・・・主人公綾瀬はるかかぁ。イメージはもっと冷たい感じのデキる女なんだけれど。
 物語は早めに遺言書いた元彼が死ぬ。しかも病死みたい。何か拍子抜けなんですが・・・と凹んでいると、そこから殺人事件が起きて、どうやら病死じゃ無いかも・・・? まぁその辺から面白くなってくる。
 「エンターテイメント」の部分では、警察に囲まれるシーンやカーチェイス部分は、ハリウッド映画見慣れているせいもあって興醒めなのだが、その辺フジTVはうまくやるのかな?
 本作、応募時のタイトルは『三つ前の彼』。編集者だか出版社だか知らないが、このタイトル変更は「アッパレ!」。印象が全然違うね。