今週のお題「こんなバイトをしてました」
*「プール監視員」
市民プールにいる監視員を一夏経験してみた。お世辞にも体育会系ではない自分にとって(給料は安いけれど)、ハードルの高いバイトだった。日給いくらでもらっていたが、当時の最低賃金を下回っていたんじゃないか。
経営母体は各市町村と契約しているみたいだが、運営自体は体育会系の統率力ある年長の大学生がしていた。体育祭応援団だとか、大学体育会主将などの体験をしている人は、統率力ハンパないから、しっかりとした自治組織になっていた。ここでは色々なことを学んだ。
その年は「冷夏」で雨が多かったので、朝からガキンチョだらけにならず、ひたすら泳がされ救助法を勉強させられた。救助と言っても、闇雲に飛び込んで助けるわけでなく、溺者の近くまで走りそこからプールに飛び込み助けるので、泳ぐのはせいぜい数メートル。そもそも足が付く深さだし。
Qなのになぜ延々と泳がされるのか?
Aそれは自分が上手になれば、泳いでいる人の泳力が分かるから。
・なるほど スキーでも上手でない頃はゲレンデ滑って転ばない人は皆上手だった。それが自分が上手になると「この人は3級程度かな」「十分2級だろう」「1級は持てる腕前だね」などと判断できるようになる。溺れそうな人を事前に把握できる。何しろ流れるプールには溺者のフリして流れてくる日焼けした坊主どもが多いこと!
溺者にむやみに近づくと捕まれて一緒に溺死することが多数あるので、接近したら立ち泳ぎになって、背後に回り呼吸を確保しながら横泳ぎで救助するのだけれど、人生で立ち泳ぎをしたことがない。練習方はこんな感じだ。
1水中で立った状態になり、両足を交互にぐるぐる回す 2するとそのまま沈んでいく 3それでもやっていると沈まないらしい 4やっぱり沈む 5無理じゃーん 6ところがある日沈まなくなる マジック!!
言われたとおりやっているとある日できるようになる。これってスポーツなどフィジカル面だとあるんだなと、昔転びながらいつの間にかできるようになった、自転車や竹馬、自転車の両手放しなど以来実感した。どうも理屈から入りがちな文系世界に生きてきた自分には新しい発見だった。
他にも学んだことやエピソードがいっぱいあるけれど、ここには書き切れない。結局1夏しか体験しなかったけれど、やって良かったバイトの1つだった。半裸のDK・DD。そこに切符切りのJKや泳ぎ達者なJDが一夏過ごすのだから、ロマンスもいっぱいあった。若い時経験してよかったバイトの一つ。
