*『非常宣言』

  イ・ビョンホンソン・ガンホのW主演。アクションなどは日本映画を凌駕している韓国映画、これは観るべきか・・・。背中を押してくれたのは以前も紹介した金曜夕方のTBSラジオの映画紹介。飛行機物のパニック映画としては、群を抜いている、必見だと。
 と言うわけで出かけた。確か3~4週に渡って週末映画を観ているような・・・
 飛行機内に犯人がウィルスをばらまいて機内がパニックに陥るという物語。TBS放送の映画紹介言うように、
「変死体が見つかる・ウィルス実験ビデオが見つかる・犯人からのテロ予告ビデオと合致する・ソン・ガンホ演じる刑事の母と妻が飛行機に搭乗しようとしている・同じ機内にイ・ビョンホン父子も搭乗する・そしてサイコパスっぽい犯人が搭乗・刑事達の捜索をよそに、ボーイング777は離陸してしまう・・・」
  そこまでの描写はうまい。が、犯人の動機は説得力を欠く。機内と韓国内のニュースはネットを通じてダダ漏れだ。それじゃあ機内はパニックに陥るぞ。ニュースが分かった時点でとりあえず韓国Uターンでは? なぜにハワイまで? さらにアメリカの着陸拒否。もう戻る燃料無いでしょ。燃料少ないから成田だ、って話になってからこれまた日本も自衛隊機使って着陸させなくするんだけれど、じゃあ韓国に戻るぞって、どれだけ燃料詰んでいるんだ? 脚本家は大変だけれど、そこは頑張ろうよ。
  パニックシーンでは、機長が死んで急降下していく描写は必見。普通飛行機がきりもみしながら落下していくシーンばかりなのに、機内中心に描いている。ベルトをしてないC.A.が機内を叩き付けられながらグルグル。同じように犯人と関係ある人物を車で追跡するシーンでもカメラを車内において車が転倒・回転するシーンがあったが、これもカメラは車内である。犯人ではなくソン・ガンホが乗る車両が交通事故で回転、っていうのも意外性があった。
  TOHOシネマズでは上映して無く、仕方なく松竹系MOVIXで鑑賞した理由は、もしかして反日色が見え隠れするからかも知れない。自衛隊機が成田空港に着陸させないため韓国民間機に向かって銃撃するなど間違ってもないからな。航空機ものだから、観るんだったらデカイスクリーンで皆も観ましょ。


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*『ベルファスト』

 良い映画らしいと噂に聞いたので楽しみにしていた。名前からするとヒーローアクション? しかし全く違った。次に『ニューシネマパラダイス』や『オリバーツイスト』を想像したがそれも違う。1970年代、「IRA」ものが盛んに映画化されたが(それも最後に見たのは『パトリオット・ゲーム』『デビル』が最後か?)、テロ物と言うより、今まで家族のように暮らしていた町が、「プロテスタント」と「カトリック」で、こんなに憎しみあえるの? という切ない話だった。
 監督のケネス・ブラナー自身の幼少期の体験を自伝的作品ということだから、主人公の少年バディなんだろうか。同じクラスの1番の秀才の女の子を好きになって、隣の席を目指す、っていうエピソードも良い。そんな女の子はカトリック。「大人になったら結婚できるかな?」子どもらしい質問に答えるお父さんの返事もなかなか。
 宗派対立もあるけれど、全体としてはほのぼのさせてくれる良作である。ちなみに造船の町を舞台にしている(タイタニックを造った造船所らしい)が、造船の話は全く出てこない。もしかして1960年代は日本が造船でイギリスを上回った頃なのかもしれない。

 

 

 *『幕末維新人物夜話』(福田嘉文著)

 もらい本で(時間ができたら読みますね)とか言っておいてウソばっか、やっと読んだ。面白かったですね。幕末は好きな人と全く興味持たない人とに分かれると思うけれど、興味を持てば奥が深い(しかしそれを語り合えるのは同好の士だけだ。鉄道の話やヤマの話に共通するようにも思う)。
 明治の三傑と呼ばれる(西郷・大久保・木戸)だが、その能力が一番高いだろうに、1番人気の無い大久保利通の理由がよく分かる。ちなみにこの本の表紙は小栗上野介の慰霊碑なんだが、小栗上野介って誰? って人が大部分だと思う。だって日本史の教科書に出てこないから。そしてなぜこの人が出てこないかというと、官軍側の人間ではなく幕府方の人間だから。よくもまぁこれだけスケールがデカイ人がいたかとビックリするのだが、ほぼ無実の罪で斬首されている。「明治革命」、で一体どれだけ優秀な人間が殺されたのだろう。
 江藤新平も通り一遍のことしか知らないけれど、あれだけ法整備を整えた人だ。この人も大久保の私刑のような形で晒し首の憂き目に遭っている。夏休みには改めて司馬遼太郎の『歳月』でも読んでみようか。『峠』も未読なのでどちらにしようか迷っているんだけれども。

 

 

 

 

*『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』

  WOWOWで鑑賞。さすがに映画館観、は無いかな。あのダジャレとかのセンスについて行けない・・・
 刑事裁判で弁護側が勝てる見込みが0.1%だというのだが、ドラマでは勝つに決まっている。だから見る前から「勝てる!」と信じている自分がいる。皆もそうだと思うが、何だかなぁ。
 登場人物が毎回同じ行動をとるのを安定、と見るか、マンネリ、と見るか。謎解きもいきなりそれ!? 深みがないぞ。邦画は最近TVシリーズをTHE MOVIE。またはアニメの映画化、そればっか。オリジナルで面白いの作って!

 

 

*『THE FIRST SLAM DUNK』

 アニメをこんなに映画館で観るようになるとは思わなかった。しかもどれみてもレベルが高くて、けっこう感動している。
 スラムダンクがジャンプに載っていたのって30年前じゃない? 前回書いた『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』よりも古いんだよ、信じられない。現行ルールとかどうするんだろうと思ったら往時のまま。24秒は30秒だし、8秒も10秒。制限区域は長方形ではなく台形。戦術もあの頃のまま。懐かしい。
 あの長い長い話のどこを映画化するのかと思ったらインターハイの山王工業。だが見始めると宮城リョータメインの話だ。主人公桜木花道はどうした!? 見続けて初めて気付く。桜木はじめ、流川も赤城も三井のみっちゃんもバックグラウンドは原作で描かれていた。リョータ君だけ知らない。クラブの姉ちゃんのようなアヤちゃんが好きなくらいだ。まさか沖縄出身だとは知らなかった。それでドリブルとかめっちゃ上手いのだなと勝手に納得。彼を今回主役に置くことで、多少コメディ路線もある本作を、いい感じのヒューマンドラマに仕上げている。
 山王工業戦をある程度メインに描くとそれだけで、1試合分約60分。センターのシュートブロックに行く手よりも高い位置からスラムダンクを決めるフォワードなんかは、はっきりいって現実感はないが、シャキール・オニールパトリック・ユーイング似の選手が出てくるのはご愛敬か。王者:山王工業で1年次からレギュラーを取っているのは、田臥勇太が見本、であっているのか。あの頃を知っていれば、余計に懐かしく泣けてくるんじゃないか。三井の指先までしっかり伸びたスリーが、綺麗な放物線を描きネットを揺らすシーンなどは、実写と見まがうほどのデキでそれだけで泣けてくる。
 1試合1試合に青春の命を燃やして、負ければ悔しくて涙を流した選手には必見だと思う。冬の本命『アバター・ウェイ・オブ・ウォーター』を抑えて6週連続興行成績1位獲得は伊達じゃない。


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*『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』

 原題はMY SALINGER YEAR。かの有名な「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の作者かぁ。サリンジャーって、大学生で必ず通らねばならない作者だと思うんだけれど、皆通ってきた!?
 1995年のN.Y.って、それほど昔に思えないんだけれど、あと2年で30年前。映画の中では、やっとこPC導入。Eメールよりお手紙。そんな時代。「プラダを着た悪魔」みたいな映画だという噂も聞いたが、ティストは全然違った。大人の入り口まで来た一人の女性が、恋人や上司と揉まれながら成長していく話で、なかなかの良作なんだが、自分では気づけない部分が多々あった。そんな自分が残念だ。
 コロナ前なら、ミニシアターはもちろん、シネコンでも半月は上映したんじゃないかな。コロナのせいでこういう映画が興行成績伸びないのは残念だなぁ。

 

 

*『前科者』(劇場版)

 以前ブログに書いたが、これを見ようとTSUTAYAに行き、間違ってWOWOW放送版1を借りてみた苦い経験があった。今回は森田剛君がいる。間違いない!
 有村架純らのバックグラウンドはWOWOWと同じ。牛丼振る舞うのも同じ。ヤンキー姉ちゃんとの友情もイイ感じの箸休め、になっている。
 WOWOWのW座で観たのだが、薫堂さんらも森田剛君の演技べた褒めだったのは分かる気がする。本作もツッコみどころは大いにあるが、イイ感じのヒューマンドラマに仕上がっていて泣ける内容になっている。ラーメンがね、良いアクセントになっていました。こういうのをドラマにさらりと入れてくるから、泣けちゃうんだよね・・・