「レッドサン」ってTV放送では、ながら見したことあるけど、映画館では無いんだよね。何しろチャールズブロンソン&アランドロン&三船敏郎の共演。こんな豪華なことある!? アランドロンのような存在だけで周囲を黙らせるような俳優さんが今はいない。
今回映画評論家の町山さんが映画の前後に解説を(なぜか撮影現地のような場所でテンガロンハットを被りながら)してくれるんだが、昔の日曜洋画劇場の淀川さんのようなウンチクを語ってくれた。その中で
1.主役の三人はCMでよく出ていた。今のハリウッドスターはCMで見かけないといいつつ、ダーバンやマンダム、サッポロビールのまねをしていた。
2.銀座にあった「テアトル東京」で小さい頃満員の劇場で観たって話が出た。私は2回ほどテアトル東京で見たことあるけど、シネラマ専用の劇場のため、スクリーンの大きさと湾曲さにビックリしたものだ。そこで9歳の頃に父親に連れられて観たらしい。9歳にこの映画のポイント分かるのかな? 町山さんすごいな。
ブロンソンはヒールでもOKの危ない香りが、ドロンは今回は裏切り役のヒール、三船は武士道を頑なに重んじる昔気質の武士・黒田十兵衛を演じる。どこをとっても一昔前の「あんたの時代は良かった!」感がする。
確かに最後のコマンチ族との決闘や、三船がドロンに背後から斬りかかるなど、テレンスヤング監督の詰めの甘さを感じずにはいられない部分はあるが、十分お腹いっぱいの2時間なのだ。高齢者カップルが多い中にも、若い女性もチラホラいて(どの俳優さんに推し活?)か気になった。若い人にこそ観て欲しい一本。
*『SNSで見かける安い復讐劇、あれって何なん?』
SNSで見かける復讐劇、たとえば・・・
・高齢者が2,000円のメニュー頼んだら、請求が2万円。高齢者が息を呑むと、店員が「こんなの払えないんですか?」と罵る。でもこの高齢者は実はオーナーなのだ。
・無実の罪で左遷させられた社員が本社に帰ってくると、そこには自分をはめた同期が上司として待ち構えている。でもこのはめられた社員は取締役として戻ってきたのだ。
何なんだ、この安い韓国ドラマ風のリベンジ劇は!? 日本の普通のレストランで2,000円のメニューを支払いの際2万円だ!なんていうボッタくりレストランあるのか!? それとも韓国や中国では普通なのか? さらに言えば、見た目老女、ホームレス、清掃員らが実は社長の隠密行動、なんてことがよくあるのか?
なんて馬鹿馬鹿しいんだ!(なのにほぼ毎日繰り返される) 一体何なん!?
*『オデュッセイア』(クリストファー・ノーラン監督作品)
ノーラン監督と言えば、バットマンシリーズで有名になり知った。その後「インセプション」、「インターステラー」、「TENET テネット」の話題三部作、「ダンケルク」、「オッペンハイマー」など歴史実話でアカデミーノミネートなど今や実力派。そのノーランが紀元前の歴史作品「オデュッセイア」にチャレンジ。(アカデミー賞狙っているのかな?)
おそらく欧米では本作『オデュッセイア』は誰もが知っている最低限の教養として共有化されているんだろう。(日本で言えば「平家物語」のように・・・?) だから超長編物語なんだが、結構端折りながらポンポン進むんだが、(その辺は皆知ってるよねー!?)みたいな感がある。
だから『オデュッセイア』のあらすじを知らない人は、ウィキなどで予習しておくと分かりやすい。
日本人はあまり『オデュッセイア』を知らないんじゃないか。だからか、私が観た回は公開最初の土曜にもかかわらず30人程度の観客で寂しい限りだった。
オデュッセイア演じるは、マット・デイモン。(オーシャンズ11やボーンシリーズなどで永遠の青年のイメージがあるけど、今回は初老の役)。アン・ハサウェイもスクリーン上では久しぶりだった。次回作「ヴェリティ」も面白そう。
見応えはある。3時間。教養だと思って頑張って観ましょう!
*『迷路館の殺人』(綾辻行人著)
館シリーズ初期三部作の3。本格ミステリーの綾辻の名に恥じぬ意外性に富んだ作品になっていた。
80年代後半の作品だけに、ワープロ・富士通オアシス・親指シフト、など今の若い人には全く分からない語句が出てきて、それが謎を解く鍵にもなっていて悩ましい。
またいくつかのトリックも多少は想像できる。それでも、それでも・・・だ!
本格的なミステリーに出会える喜びがある。もちろん、密室設定などは多少強引だが。(迷路だらけの館、は本当に迷惑だろう)
身近な人に読んでもらい、感想を聞きたいものだ。
*『生きてるうちに会わなきゃいけない人』
お世話になっているのに、感謝の気持ちを言葉にできないまま数年・十数年経っている人がいる。
最近けっこうな旅費をかけてまで遠くの恩人に会っている。
『華麗なるギャツビー』で作中の登場人物が言っている。
「・・・生きているうちが友人」だ。葬式であって話をするより生きている間に会いたい。
恩人は皆に愛されている神様のような方だから、私ごときが気軽に会えないわけだが、先日知り合いから、「すごく心配だから、会いに行った方が良い」との電話を受けた。私からすると、(え、突然?)(晴天の霹靂)という感じだった。
早速病院を訪れれば、他人ではないか? (実際名前を確認してしまった)と思えるほど痩せ衰えた老人がいた。
歩けなくなって数ヶ月だという。食事は最近点滴で済ませているという。
先日お亡くなりになった山田五郎さんが、「食事が取れなくなったら終わり」みたいなことを言っていたので、すごく心配だ。もしももう最期というのなら、大好きだったタバコを吸わせてブラックコーヒーにお饅頭を食べさせてあげたい(無理な話なのだろうが・・・)。
神様みたいな人だから、入院のことはずっと周囲に秘密だったらしい。だけど、なぁ・・・
たまたま昨日「おぎやはぎ」の『愛車遍歴』をBSでやっていて、ゲストが元気な頃の山田五郎さんだった。まだお亡くなりになった実感がない。どうか長生きできるように神様、見守ってあげて欲しい。
*『学生街の殺人』(東野圭吾著)
先日東野圭吾がお亡くなりになった。東野圭吾については私より詳しい読者が多いので、あまり多くは語らない。
もう40年も前に彼の著書を知った頃には、多くのミステリー作家と変わらないイメージ(玉石混淆)だったが、名作「容疑者Xの献身」から、ミステリーの磨きはもちろん、人間を描けるようになって、まぁその頃からの活躍は言うに及ばず。ちょっと近年はドラマ化・映画化ありきのような作風が多く、著書を手に取ってなかったんだよね。
図書館に行って、割と綺麗な単行本があったので手にして読んだが、この作品は初期の頃の作品で、それに気付いたのはしばらく読んでからだった。学生街の喫茶店とか、ビリヤード場とかが舞台なんだけれど、私の身の回りではそんなもんはどんどん消えている。今は大学生、喫茶店でウダウダしていないのか?
殺害の(特に3件目の)方法に、無理は無いのか? ちょっといくら何でも、と読者が思う殺害方法でもいいんだろうか? その辺が初期作品だなぁ、と2026年の今では思えてくるのだ。
*『夏草の賦』(司馬遼太郎著)
metooは、夏には思い切って司馬作品や吉川英治作品を読んできた。そうは言っても司馬作品も主なものは読んでしまったので、今夏は代表作にはなっていない『夏草の賦』(戦国大名ではちょっとマイナーな、長宗我部元親が主人公)を読むことにした。 読むまでは気が重いが、読み始めると(司馬ブシ全開なので)すぐに読み切ってしまう。
割と他の作品でも「一領具足」の元親、みたいによく出てきて元親びいきだな、と感じていた。元親の奥さん、菜々からの視点を置いたところが上手。大名夫婦の話も面白い。もう少し島津との激戦や、関ヶ原の合戦・大坂の陣も語って欲しかった(書いていないって事は、たいした活躍をしてないのだろう)。

