*「終の信託」

 『Shall we ダンス?』で一躍話題になった周防正行監督。この作品の主役を演じた草刈民代と結婚・・・(監督って女優と結婚できる羨ましい職業だと改めて気づかされ)。こういうややコミカルな作品で攻めるのかと思っていると、その後 『それでもボクはやってない』で、社会派に転じた?のでビックリ。警察とか検察とかに連れて行かれたら、冤罪だろうが何だろうが、向こうの言いなりで有罪になるんだ、国家権力って怖いな怖いなーって思ったぞ。なんかさぁ、世の中の不正を憎むと言うよりは、「自分の出世や名誉のために」ポイントになることなら、市民の一人や二人地獄にたたき込もうぞ!みたいで恐ろしい。基本、江戸時代のお役人さんと変わらないノかぁ・・・一生縁が無いと良いなぁ。
 さて主演は草刈民代役所広司。『Shall we ダンス?』以来16年ぶりの共演? えっ? もうそんなに経っているの? 周防監督との結婚生活もそのくらいかぁ。草刈民代が脱いでバストショットが出るのだが、そのくらい経っていると(ま、作品のためだからいっかぁー)ってなるのかな? さりげに浅野忠信が嫌な人で出てきたり、大沢たかおが(誠実そうに見えて)人情のかけらもない検事役で出てくる。
 考えさせられる内容なのだが、これでヒットしているのかな? 監督の作品って、数年に1作品だと思うから、数千万円もらわないと、暮らしていけないでしょ? それからマジレスすると、本当に良い医者なら辞めて欲しくないから、もっと自己保身してから終末医療に当たるべきでしょ。執行猶予がつくものの有罪判決だから医師免許取り上げ。さぁ今後どう暮らしていくの? と、心配になるが、まぁそう観客に思わせたなら製作者の勝ちなのかな?
終の信託 (光文社文庫)

終の信託 (光文社文庫)