*『村上ラジオ、シリ−ズ3』

 このシリ−ズ中に「カズオ・イシグロ」が凄く良いとあった。私の場合、『17歳の肖像』のキャリー・マリガンを観て、キャリー・マリガンつながりの『わたしを離さないで』観。からの「カズオ・イシグロ」。小説の装丁がウォ−クマンのようで、小説中に出てくるカセットテープをモチ−フにしていることは当然。お洒落なデキが好印象。そしてそこからの『日の名残り』とつながる。
 この人がどういう出自なのかは、今年の秋のノーベル賞受賞でつまびらかに知ることになるのだけれど。その彼のことを、村上春樹は非常に褒めているのだ。新刊が出ると今読んでいる本を脇に置いて飛び付くほどだ、と。ほんまかいな。そう思ったが、受賞直後から二人の親交が明らかになって、あぁ本当なんだな、と。
 いつものようなエッセイ集だ。自分も同じような事を思うので、面白いなぁと思うのだが、きっと自分が書くと、そりゃあ退屈なものになるのだろう。プロの物書きは凄い。
 この中に「ス−パ−サラダが食べたい」というのがある。一体、どのくらいデカイんだ? これを試しに職場で試すと、確かに皆「どんなスゲエサラダなんだ?」と言う。英語で早口に「Soup or Salad ?」って言う。それを聞くと、英語に強い村上春樹でも「ス−パ−サラダ?」なんだってさ。