*『きみがくれた未来』(ベン・シャーウッド著)

きみがくれた未来 (角川文庫)

きみがくれた未来 (角川文庫)

 あらすじはこうだ。自動車事故で幼い弟を亡くした兄は、弟とのキャッチボールの約束を守るべく、墓守となり、毎晩その約束を履行する。ある日低気圧接近の際にヨットで船出したテスが、突如その共同墓地に突然現れ恋に落ちる・・・だがその時ヨットは既に難破し行方不明となっていた・・・
 タイトルと粗筋から、物語の結末はこれを読んだだけで、誰もが分かることだろう。映画化もされてるらしい。こういうファンタジーは普通スルーなので映画も完全スルー。読後にググれば主人公の母親にキム・ベイシンガー・・・『L.A.コンフィデンシャル』で、妖艶と言う言葉がピッタリの女性も母親・・・? えーウソだろー・・・!?
 『マチェーテ・キルズ』のような映画ばかりでも心が荒むので、少しハートウォーミングな作品を読んでみようと思ったが、読後の感想は期待値を上回った、かな。大切な何かを失った人には「奇跡」を信じたい気持ちが必ずある。そしてその「奇跡」は、たまに、ほんとにたまーに起こる。「奇跡」を信じても良いかも。そんな気分にさせる1冊である。ちなみに文章は人の良いアメリカ人らしさが、ここそこらから漂ってくる・・・そんな感じの良い1冊です。
きみがくれた未来 [DVD]

きみがくれた未来 [DVD]