*『少しブラックなウィットに富んだ言動』

 フルシチョフという、スターリンの忠実な僕であり、後にスターリン批判をしたソ連の書記長がいる(いた)。
 スターリンの死後、彼がやった悪行を挙げ彼を批判した。議会の演説中、フルシチョフスターリン批判を遮って、議員の一人が叫んだ。
 「なぜスターリンが生きている時に言わなかったんだ!!」
 その台詞が言われるやいなや、フルシチョフが壇上から叫んだ。
 「誰だ! 今言ったのは!!?」
 シーンとなる会場・・・

 フルシチョフは言う。「そう私も、今の君たちのように言えなかったんだよ」

 あの右腕をガンガン振るお馴染みのフルシチョフにしてはウィットに富んだ台詞で好きなフレーズだ。もう1つある。

 それは確か原子力利用のシンポジウムか何かだったかと思う。
放射線は人体に悪影響を与えるかどうか、そんな感じの話だったかに思う。
ご存知の通り放射線は普通に暮らしていても微少だが被曝する。国際線利用ならば結構な被曝量だ。面倒なのは原子力推進派の学者は、国や電力会社から多大な研究費をいただいてたりすることで、本心からかどうか知らんが、原子力大賛成なのだ。

 そのシンポジウム席上、原子力推進派の学者は、「人の生き死にに影響を与えない」と結論づけた。・・・とその瞬間、反対派の学者が発言者に詰めより、発言者の横っ面をはたいた!
 
 はたかれた学者は血相を変え、「何をする!」と抗議の声をあげた。

 はたいた学者は一言、「今のビンタも、詰まるところ、人の生き死にに影響を与えない」

   結局の所、「人の生き死にに関わるか?」と聞かれれば、とどのつまりは関係ない、ってことは多いよ。趣味だってそう。映画の一本だってそう。観なくても死なない。だけれど、だけれど、だよ・・・って思うんだ。


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