- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 文庫
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新聞社が記事をすっぱ抜くことがあり、一般読者が「すっげーなー!」と感心している頃、警察署でどうなっているのかなど気にかけたこともない。だが本書を読むと、誰が情報を流したか「魔女狩り」をしているという。立て続けにそういうことがあった場合上層部が切れて、朝刊締め切りまで署内で缶詰にする・・・・って午前1時まで? 警察官だけにはなりたくない!って思ったよ。
銀行強盗訓練のさなかに行われた、本物の銀行強盗が起こった際にも、情報流失させたのは誰かを確認するために、恋人の有無、その相手のアリバイなどが徹底的に調べられる。場合によってはそれで出世の道が閉ざされるとか・・・
軍隊や警察のような厳格な「縦型社会」ってどうしてもなじめないmetooだけれど、加えて「男社会」だよね。本書の主人公平野瑞穂は女性警官。それだけに「女だから」とお荷物扱いされたり、拳銃取り扱いに際して侮蔑的な扱いを受けたり。よく婦警のなり手がいるな、と思う位だが、この小説でも婦警が異常なくらいに辞めていく。
そういうリアリティさが受けるんだろうな、やっぱ。