*イヤー・オブ・ザ・スネーク 第四の帝国


ミケランジェロの暗号」に出ていたモーリッツ・ブライブトロイが主演。今やBRICSの一員になり、かつての米ソ二強のイメージのあるロシアだが、そこは社会主義国時代から国家権力が好きなように国家を運営してきた国。チェチェンを侵略するための言い訳として、テロを装いビルを爆破。さらに調べていくジャーナリストを次々と殺害。
 その息子が何も知らずにロシアに職を求めてくる。しかし陰謀に巻き込まれ、爆破で目覚めれば爆弾犯に仕立てられ、チェチェンのテロリストと同じ刑務所に。この不条理・理不尽こそが非民主主義国家の証明だ。どうやってロシアから脱出し、そしてこの不条理を告発するか? これが本作のテーマだ。 内容が重すぎて、これだとミニシアターでも(特にミニシアターご贔屓のマダム層からの不支持で)公開できなかったのだろう。重いけれど良作ではある。