*『SONGS:中森明菜』

中森明菜


仕事を終えて家飲みしながら、なにげにTVを流し見してれば、NHKの番組に『SONGS:中森明菜』を見いだす。
 デビューの「スローモーション」は、当時のアイドルとしてはブレイクスルーな作品で、可愛いだけのアイドルとは一線を画していた。その後も「少女A」や「セカンド・ラブ」で、(中森明菜っていうアイドルは・・・)と、一括りにできない魅力があったかに思う。
 当時は松田聖子派と明菜派に分かれていたかと思う(それとは全く違う次元に小泉今日子堀ちえみがいたことも特筆ものだが)。
 「飾りじゃないのよ涙は」から「ミ・アモーレ」あたりで頂点が見え、続く「DESIRE」で頂点に若くして辿り着いてしまったので、その先が心配だったが、それが現実に。
 その後知っている曲と言えば、加藤登紀子の「難破船」くらいなのだが、彼女の「歌姫」の魅力を出し切れていないように感じた。やはりそこは人生を知り尽くし、低音も魅力な加藤登紀子には敵わない、と。
 知っての通り、あの自殺騒動で彼女のアイドルとしての地位は消え、いまだに独身だと思うと切ない。芸能界のことは分からぬ身だが、近藤真彦と結ばれていたらなら・・・と思わずにはいられない。何度かは愛してもらえたのだろうか? そうならばその思いを胸に、歌姫として歌いきれ。思い出は生きている限り永遠だ。
 切ない秋の夜に、失われた時を想いながら、切に願う。