*『蜩ノ記』

蜩ノ記 (祥伝社文庫)

蜩ノ記 (祥伝社文庫)

江戸時代にあって、地味な武士に脚光を当ててくる映画が多い。今回もそのパターンだ。だがいかんせん話が地味だ。序盤から中盤、ダラダラとした展開が続く。最後に武士の一分・・・みたいな話を持ってくるのも最近のパターン。カッコイイとかシブイとか言えなくも無いが、江戸時代にあって絶対この展開は無いな。そんなに「体制」ってものは変えられない。何しろ、職業が代々子々孫々続くのだ。そんなこと現代じゃ考えられない。だからこそ、不平不満があっても耐えるのだ。耐えないで祖父母実子まで路頭に迷わせてどうする? あり得ない展開。この映画を好きになるような外国人なら、日本武士道検定1級だと思う。