良作!と昔から言われている邦画で思いつくのは、本作・「生きる」・「東京物語」とかあるのだが、どれも観るのが重い・・・(^_^;) それでも「生きる」は昔何とか観た。しかし本作は大変だ。何しろ6部作。「お盆休みとか正月でも無ければ、無理!ぜったいに無理!」と思ったので頑張ってみた。ホントに頑張った(笑)
主演の仲代達矢は分かる。奥さん役のミチコさんが新珠三千代? わからん。話し方が変わっていて、昔の女性はああいう話し方をしたんだろうか?佐田啓二出てたのか。どこで? すでに中井貴一の父としか認識が無い。そう言えば中井貴惠今はどうした。若い時は清楚で綺麗だったぞ。岸田今日子、話し方が怖い頃しか知らないけれど、本作では娼婦役で出てくる。岸田今日子が娼婦かー。
あ、全然物語りについて触れていない。う〜ん、だって重いんだよ。満州での話だから最後しか戦闘シーンは無い。ただひたすら軍部の横暴と古参兵のイジメばかり。それも演技が入っているので痛さや出血のひどさは、「はだしのゲン」の方が上。「軍隊ってやだよねー」「戦争は不条理だね」「左翼も右翼も似たようなもんだね」「軍隊って国民を守るもんじゃなくって、国民を犠牲にして、成り立っているものなの?」そんな感想やら問やらが出てくる。組織ってのは一度できちゃうと組織防衛に努めるものかも知れないな。
憧れの社会主義国に(捕虜として)行っても、結局救われない主人公・梶。ラストは奥さんの待つ内地に戻れると思ったが、ラストは儚い。これだけのだだっ広い原野は、さすが満州だなぁと思ってみていたが(日本で思いつく場所は無かったが)、何しろ撮影当時日中国交が無く、撮影不可能。撮影地はサロベツ原野だと。聞けば納得。仲代達矢、凍傷にかかりながらの撮影、昔は皆気合いが入っていたもんだ。
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