*『愛と哀しみのボレロ』

 

愛と哀しみのボレロ [DVD]

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  「愛と哀しみの~」シリ-ズなもので、それは母子の愛憎劇だったのか、はたまた遙か彼方アフリカ大陸を舞台にしたものなのか何なのか。ただ録画時間が矢鱈長いので覚悟を決めて観る機会まで待ち続けていた。
 そして3月の長い長い風邪こじらせが始まる。ついに見始めたのだ。いきなり、いい歳こいたオッサンが踊っている。(「ボレロ」って何だっけ・・・?)忘れていた記憶を思い起こさせるには十分なインパクトだ。話は1937年から始まる。日中戦争の頃だ。こりゃあ話が長いぞ。当たり前のようにナチスが出てきて、パリ占領。その後日本人にはピンとこないアルジェリア戦争まで続く。フランス人には記憶すべき出来事なのかもしれない。
 「すっごく感動したよ!」って言い切ると、文化人らしく見える作品だ。しかし1回観ただけではよく分からない。というのは、親子2代、3代にわたる芸能一家(が、最後パリに集結してくる)話なので、一人二役が多く、混乱しきりだ。たとえば、
  「1939年のNY。人気ジャズミュージシャン、ジャック・グレン(ジェームズ・カーン)は、ヨーロッパ戦線参加後、アメリカに戻って妻で歌手でもあるスーザン(ジェラルディン・チャップリン)を交通事故で失う。娘のサラ(チャップリン二役)は、親の血を受けて歌手として成功し、息子ジェイソン(カーン二役)はサラのマネージャーになる。」(movie walkerより引用)
 死んだはずだよな・・・の女性がまた歌い出す・・・。アメリカの話だけなら良いのだが、4家族同一進行のため、分かるような分からないような。
 そこまで観てラストのボレロを見れば、なるほど芸術を感じる。そして鑑賞後にあちこちググれば、実在の有名人をモデルにしている作品だと知る。たとえばドイツ系の指揮者はかの有名なカラヤン。あんな有名人でもNYで観客2名という屈辱を味あわされているのか。そんなことも知った。
 ・・・良い作品なのかも知れない。だがもう一度観よう!と言う気には、あと10年以上必要だろう。