*これほどの感動があるか『Trance Japan Alps Race』


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  噂には聞いていた『TJAR』。つい先日昨年のレースを見て(月並みな表現で悪いが)吃驚仰天。富山から3つのアルプス越えて静岡へ。その距離およそフルマラソン10個分、高低差富士山7個分!
それを一般人(消防隊員だったり、電気技師だったり)が8日間で挑む(時間制限あり)というもの。
 昨年は2年おき開催の2020年がコロナで流れての2021開催。海辺から夜中にあの岩の殿堂剱山のみならず、薬師・槍ヶ岳を走破するって、経験社なら分かると思うが、絶対にあり得ない。普通なら朝早くから出発して、剱山1つ往復で「スゴイ健脚だね」と褒められるところ。Topが殆ど寝ずに24時間でクリアー。槍で一泊かと思えばそのまま上高地まで降りて新記録樹立。さらにここでも休まず釜トンネル越えたところで・・・緊急連絡で「台風接近のため、大会中止」。(台風接近の最中に西鎌尾根を夜中に歩いているんだよ!?)。そこで頑張ってきた人達は男泣きするんだよ。
 泣けたなぁ。色んな人の思い、特にこの日のために仕事休んでトレーニングも体調も整えてきただろうに。そう思えばこそ。
 山屋さんなら彼らの世界に憧れてなお、常人になしえない世界だと分かるだろう。この大会で予選を通過し本戦に出場するだけでもスゴイ。「男は人生で3回しか泣いてはいけない」と昔聞いたことがある。今回は泣いて良い時だと思う。

 そして11/5NHKBS1、「前編北アルプス編」(ちなみにトップは一人中央アルプスをすでに越えている)を見た。スタートから32時間で上高地のチェックポイントに辿り着かないとそこで失格。レース初の、還暦完走をめざした選手が脱落した。その彼らの涙が感動をよぶ。誰もその涙を笑えない。涙の一粒一粒に奥さんや家族、背負ってきたものの全てが詰まっている。これなら自分も(今は膝痛で山には登れないが)、春にはまた百名山登り始められるんじゃないか。そんな勇気をもらえる。
 この『TJAR』、オリンピック競技でも良いんじゃないかとも思える、そんな過酷な競技だ。いつ台風が来るか? 落ちて死者が出るかも? そんなところが実際五輪競技の障壁だろうが・・・
 後編は11/12夜NHKのBSで。今から楽しみなんだ。


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