*ヘルマン・ヘッセ「車輪の下」

この本、中2中3くらいのお薦め読書一覧に入っていた。(女子向きの本!?)ってイメージがあって避けていたが、特に気に入ったものが見つからず手に取ってみた。読み終わってビックリしたのは、metooがよくよむブロガーさんもこれを同時に読んでいたこと。ブロガーさんは(大人と言えども)女性なのでまぁあるかな。「成長段階における母親の必要性」を強く書いてあったな。そうなのかな。そうかもだけれど全部が全部ってわけでもないだろ。
中二の夏休みに「何読んだ!?」と訊かれて、「車輪の下」とか答えられたらカッケーって思う。昔はこれとか「ファウスト」とか「長距離走者の孤独」とかちょっとした読書家なら、中学で普通に読んでいたからスゴイよね? 今時の人は読めるのかな?
いわゆる才能多き天才の出現の描写などよく出来てる。さすがにノーベル文学賞受賞者だ。そしてその才能が潰れていく悲劇の有様もよく描かれている。おぼろげに覚えたドイツの地理を思い出しながら、はたまた神聖ローマ帝国の重責を担ったドイツの歴史(キリスト教の学校が舞台です)を考えながらハンス少年を想った。未読の人、教養として読んで損はない一冊である。

車輪の下 (新潮文庫)

車輪の下 (新潮文庫)