*『ゾウの時間 ネズミの時間』(本川達雄著 中公新書)

この本を読む前の昔むかし、「心臓はゾウでもヒトでもネズミでも10億回心拍すると、使えなくなって死ぬ、つまりゾウなど長生きの生き物は心拍数が遅く、小さな動物の心拍数が速い」と知って驚いた。科学って面白い。
本書もそんな感じでスタートする。同様に「時間=絶対的・普遍的なもの」、と人間界では言えるけれど、「身体のサイズが時間を決める」、ってのは意外だし、そんな馬鹿な!って感じじゃない? そう思った人はご一読を。「時間は体重の1/4乗に比例する。体長の3/4乗に比例すると言ってもいい。これはたいへん重要な事実だと私は思う」(本書P133 第十章時間と空間、より)
ただし面白い部分もあるが、この本は科学の本だ。だから体重と殺生率(K)の関係も式にするしレイノルズ数(慣性力と粘性力の比)などグラフや式をもってして証明していく....そうなると文系頭には、全てが全てではないけれどチンプンカンプンになっていく....(爆) おそらく理系の頭の良い17歳以上なら(フンフン....おっもしれー!)ってなるんとちゃうか!? 
なかなか文系頭には「限界」を感じさせる一品でもある。でもタマにこういう本を読むことも重要なのだろうな、きっと。

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)