江國香織はもう何年も前に話題になった「冷静と情熱のあいだに」しか読んでいなかった。(もともと女流作家はあまり読まないこともあり)、なぜか桐野夏生とごっちゃになって、そういうタイプの作家なんだろう・・・・って訳の分からないイメージのまま「神様のボート」を読んだ。
桐野夏生とは真逆(・・・当たり前だが・・・・)の、ほんわかした不思議ちゃん然した文章を読み進む。しっかしへんてこな話だ。純愛ドラマ、と言えなくもないが転校させられる娘が不憫で仕方ない。お母さんにしたって、結局の所、愛する人との接点は昔いた場所、なのだから転々としていた意味がない。などとついつい理性が先に働く。そう思うと気になって文が頭に入っていかない。そこが女流作家苦手の原因なのかもしれないな。
「冷静と情熱のあいだに」では良く分からなかった江國香織ワールドを楽しみたい人には良いのかも知れない。
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/06/28
- メディア: 文庫
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