*クレイジー・ハート・・・・渋すぎてOVER40 だろ!?

metoo7s2012-03-11

ジェフ・ブリッジスが出演している映画を立て続けに観た。本作でアカデミー賞主演男優賞に輝いただけのことはあり、彼の演技は秀逸。かつてはカントリーのスター、バッドは酒に溺れるダメ男。かつて一緒に組んでカントリーのイロハを教えた愛弟子(トミー・スウィート)は、今やスーパースター。彼の話題が出ることを極端に嫌う。しかし新曲を書く才能も気力もない。酒にタバコに女。生活にだらしなく、お腹もでっぷり。
4度の結婚と離婚を経験し、地方公演で取材に来たバツ1の子持ち女性に惚れてしまう。やり直せる予感を持ちながらの、やはりの酒での失敗。女性の信用を一気になくし、別れることになって初めて自分の人生のリセットを誓い、アルコール依存を断ち切る。そして彼女の元に・・・・
これはなかなかに渋い良作だ。カントリー歌手っていう設定も良い。アメリカなら受けるだろう。日本でこの映画はヒットするだろうか・・・? 仮に「演歌歌手」でやってもこうはならないだろうし、ウケないだろうな。
毎回ダメ男を演じさせたらピカ1のコリン・ファレルが、弟子で友人のトミーを演じ、やたら良い人で、バッドの再起に力を貸す。バッドの作った歌をコンサートで歌う。テキサスは雨が降らないのか? と心配になる野外ステージ。外は夕焼けが始まり、ものすごく美しい。このラストが美しすぎる。この曲がそのままエンド曲になるのだが、その中の1フレーズに「クレイジー・ハート」が出てくる。この映画は人生の「山あり谷あり」さらに「迂回道」を通ってきた人達にこそ観て欲しい。