*詩 『窓から月が射す夜には』

妖精

窓から月が射す夜には
窓を開けるのはまだ少し寒いけれど
窓ガラスを通った偽の月光に、ほんものの光を少しだけ混ぜましょう
それでも暗黒が強いようなら、マッチでキャンドルに灯りを灯しましょう

こんな夜だから奇蹟を希ってみます
万が一でも、億が一でも、可能性があるというのなら
届かない想いを、どうか届けてください
振り向くはずのない笑顔を見させてください

キャンドルの灯が消えるまで奇蹟を希ってみます
こんな窓から月が射す夜には、妖精がきっとそばにいてくれるはずですから