*つきのふね(森絵都:著)

つきのふね (角川文庫)

つきのふね (角川文庫)

なんかここんとこ、彼女の作品を読んでいる。金原瑞人の解説を読んで(なるほど)と思ったのは、2000年代前半までYA(ヤングアダルト)系小説はまるで売れなかった、というのだ。ここ数年の人気を考えるとすごく意外な気がする。(もしかして小中学校の読書タイムとかの影響?) 1990年デビュー組は他に佐藤多佳子あさのあつこ もいて、当たり年なんだそうだ。
私はたまたま佐藤多佳子あさのあつことも、数ページチャレンジしたんだけれど、読み続けられなかったんだけれど・・・・
今回の話はいっつものようにJC主人公、周囲にはちょっと道を外しているけれど、優しい人達に溢れている。夜8時過ぎに男の部屋にいても、「ねえしよう....!」と誘われても、襲うような男は誰も出てこない。男性が書くともうちょっと違う展開になりそうだが、そこは森絵都の世界。心あったまる世界が広がっている。今日みたいな暑い日よりも、少し寒い日にホッチョコでも飲みながら読んでみれば、心から暖まる。そんな気持ちよい作品です.
宇宙のみなしご (角川文庫)

宇宙のみなしご (角川文庫)