*裏切りのサーカス

裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

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日本語タイトルが良い。「サーカス」でスパイものが好きな人なら、British circus=英国諜報部、って分かる。原題の「TINKER TAILOR SOLDIER SPY」じゃあ、見に行く気がしない(笑) 裏切り者が「TAILOR SOLDIER」の誰かって言うことなのだろうが、「TINKER」って分かるの?
よく外国(特に英国)ではマザーグースがいろいろな場面に使われるが、日本人にはこのウィットネスが当然理解できない。英国の童謡「マザーグース」の、Tinker, Tailor, Soldier, Sailor, Rich Man, Poor Man, Beggar Man, Thief.(鋳掛け屋、仕立て屋、兵士、水夫、金持ち、貧乏人、乞食、泥棒)からタイトルをとっているんだね。
 原作は元MI6諜報員の作家ジョン・ル・カレ。監督は『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン。時は1973年冷戦下。英国諜報組織の中枢に20年も潜入しているソ連の二重スパイを捜すというもの。主演のゲイリー・オールドマンが渋い。『英国王のスピーチ』オスカー男優コリン・ファース、『インセプション』のトム・ハーディらも出演。派手なアクションシーンが無い所がリアリティがあってよろしいのだが、よーく見てないと分からなくなる。
ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン監督らしい、テイストが随所に出ていて、物語に深みを与える。なかなかお薦めの一本である。