*なぜか空しさにやりきれない夜に

佐藤健

 決して不幸じゃ無いのだけれど、やりきれなさに押しつぶられそうになりながら夕方を迎える。ジョギングしてみてもだめで、アルコールでごまかして良いのか逡巡しながらベッドに横たわりながら、厚く灰色の雲が妖しく動くのを眺めながら夜を迎える。
 録り溜めした中から「るろうに剣心」を観てみる。この作品は周囲のJC・JK(の一部の方々)に大変人気がある。そしてなぜかmetooは、そういう方々と話をする・・・ってか、語りかけてもらえる。なのであまり積極的には知らないのだけれど微妙に情報が入ってくる。まぁとりま佐藤健カッケーって思う。JC・JKなら惚れるでしょ? 殺陣が良かったよ!多少ワイヤーアクション入っているけれど、これなら海外のニンジャ・サムライヲタクを満足させられるんじゃ無いの? そりゃあ三船敏郎らの殺陣も格好良かったけれど、昔の作品とは全くの別物だと思うよ。皆はどう思う?
 ライバル鵜堂刃衛の吉川晃司は妖術使いの匂いがぷんぷん。斎藤一江口洋介とか、武田観柳の香川照之とかは正直どうでも良い(笑) ってか、全然無名の俳優で全然OKだよー。日本映画って旬な人ばかり使うから、もう食傷気味。蒼井優は、こういう役もやるのかぁ、と思いながら観ていたが、武井咲に関しては「スマートハイムで、お洗濯!」とか脳裏でガンガン聞こえてきて、阿部寛の背後霊まで出てきそうで、集中できなかったよ〜。
須藤元気演じる戌亥番神らの素手の殴り合いなど見せ場も多くて面白かったよ。そりゃあ(所詮アニメ原作だよなぁ)と思わずにいられないところもあるけどさ。例えば江戸から明治になって士族階級は没落するけれど、それでも「拝金主義」にすぐに陥らないところに日本人のすごさがあった。そこを明治になって日本を訪れた外国人らが感激するのだけれど。そういうことを知らない世代は武田観柳演じる香川照之が、あの頃の日本人だと誤解しちゃうとすごく残念だ。
 次回作を期待したい。