*『へうげもの』

へうげもの(16) (モーニング KC)

へうげもの(16) (モーニング KC)

 知り合いから(第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞)みたいな作品を紹介されて読んでいる。「織部の・・・」と言われ、「織部焼きで有名な織部???」と聞き返して、古田織部織豊時代の武将だと初めて知った。『モーニング』連載中の山田芳裕作品。
信長が当時旬の「茶の湯」を取り入れ、千利休というブランドを利用しながら、茶器バブルを作りあげ、それを武将に下賜することで(本来なら多額の報奨金か、知行地を与えるところを)、散財を防いでいたというのは知っていた。その辺のところをマンガにするところが成功していると思う。織部荒木村重を初めとする「数奇者」たちに、適度にフィクションを交ぜ(過剰な部分もあるが(^_^;))、面白くできていると思う。特に織部十作の試作品で、たまたま彼の感性にあったものができたときに、「金時殿」が屹立してたり、顔がものすごくにやけたり、奇妙な擬音「はにゃあ」トカ の表現は面白いと思う。
 なぜに朝鮮での虎退治で有名な加藤清正のルックスが「具志堅用高」なのか?さらに受け答えが「ちょっちゅね」、さらにシャドウボクシングしてたりで、まんま具志堅用高ではないですか? そこはすごく謎だ。