＊ THE RIGHT STUFF

ライトスタッフ [DVD]

大好きな映画の一本だ。ＤＶＤのジャケットも、イェーガーが飛ばす最新鋭ジェット機墜落現場から陽炎の中を生還してくるシーンも、どれも皆印象的だ。
　時代は大戦後、ジェットが音速の壁を破る挑戦から描かれる。そのためにアメリカ・エドワーズ空軍基地に集まってくる腕利きのパイロットたち。実際に音速の壁は、まさに壁そのもので、ものすごい衝撃波(ソニックブーム)が生じる。何度かの失敗のあと、この衝撃波を事故＝墜落と勘違いするシーンも出てくる。
　やがて時代は戦後宇宙開発（1957年10月、ソ連スプートニク打ち上げ成功）、アメリカは負けじと宇宙開発計画に躍起になっていく。まずは「マーキュリー計画」。有人宇宙飛行を成功させる為、アメリカ全土から優秀なパイロットを集め始める。そして優れた資質（ライトスタッフ）を持つ７人のパイロットが選び出される･･･
　この映画は単なる成功物語や単なるスピード物ではない。背後の家庭状況、選ばれる順番、アメリカのロケット打ち上げの度重なる失敗･･･。成功した者とそうでない者とのギャップ、プライバシーに踏み込んでくるマスコミ。これらを丁寧に描いての193分、アカデミー４部門受賞作、だ。
　「真の優れた資質（ライトスタッフ）」とは･･･?　それに賭ける男達のドラマをじっくりと観て欲しい。大好きな俳優、エド・ハリスが、まだ若かった頃の作品だ。サム・シェパードもデニス・クエイドも、皆若い･･･