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今回初めて観てみたが、予想と全く違った作品で、良い意味で裏切られた。主役は女の子(ベーダ)を演じたアンナ・クラムスキーの方で、マコーレー・カルキンは助演・・・と言っても良いような役である。よく旬のマコーレー・カルキン主体のクソ映画を作らなかったもんだと賞賛したい。
この映画は少女の成長物語である。母とは死産で離別。家は葬儀屋。少女は常に「死」と向き合うばかりでなく、母の死を自分の責任としてもとらえる。(精神的に)早熟な少女は先生に恋をし、わざわざ金を工面してでも彼の社会人講座を受講する。まわりの少年はガキンチョばかりだ。唯一全面的に遊び相手になってくれるのが、マコーレー・カルキン演じるトーマス・Jだ。こういう時、なぜに大部分の男子は女子よりも精神的に子どもなのだと思わずにはいられない。この映画はそういう所にも忠実に仕上げている。
母との死別以来女とは無縁の生活を送っていた父だが、スタッフとして迎えた女性といい感じになると、少女は親しかった女性スタッフと距離を置いたり、邪魔をする。その頃から「先生にふられたら、あなたも候補にいれてあげる」と、全然イケテないトーマスと「血の誓い」をしたり、「(子どもの)初キス」をしたり。また、初潮を迎え動揺するベーダに優しい父の再婚相手。毎日おきる小さな事件が、子どもには大きな事件に思えてくる思春期をよく表現している。やがてくる大きな事件で傷つくベーダだが、周囲の大人達は皆優しい。ニクソンがいた頃の1971年は、こうだったのかもしれないな。少しずつ対人関係の景色が変化していく中で、それを乗り越えていく(事ができるかも知れない)少女の成長をよく描いていると思う。少なくとも今のハリウッドより、「心」が描けたドラマだと思う。
ググれば、このヒットを余勢にアンナ・クラムスキー主演で3年後に「マイ・ガール2」ができている。このまま感動で終わるか、彼女らの「その後」を観て(一般的に「2」は駄作なので)、ガッカリするか・・・悩む!
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