イーストウッドが作った『許されざる者』のリメイク。そこまでは知っていたが、開拓時代の西部から明治初期の北海道へ舞台を移しただけでなく、どちらも1880年代が舞台、というのは知らなかった。また見終わってから監督が『フラガール』『悪人』の李相日だと知った。
キャストは渡辺謙、柄本明、佐藤浩市、小池栄子らが出演。当然この映画は「力業」な重厚な作品となった。
キャメラマンに普段注目することは無いが、今回笠松則通氏による撮影は素晴らしく、無性に北海道を走りたくなった。あ、もちろんバイクでね。
ストーリー展開は序盤まったり。微妙にアイヌ問題が入っていて、そこは評価の分かれるところ。渡辺謙や柄本明の演技は素晴らしく、安易な敵討ち物や、殺陣物にはなっていない。ボスキャラの佐藤浩市は存在感があるものの、悪役なのか正義を守るために敢えて暴力を肯定している人物なのか、そもそも幕末では佐幕なのか維新側なのかも、よく分からない(まぁ維新側で無いとあの立場にはいられないか・・・でも薩長では無い・・・?)
【ここらネタバレ】
ラストシーンの柄本明敵討ちシーンでは、ボスキャラの佐藤浩市から倒すのが理に叶っていて良い。大抵の決闘物では子分倒さないとボスキャラにたどり着けなく不満があったが、まずはあっさり倒してリアリティあり(その後大人数を倒すのは無理があると言えばあるけれど)。
時代劇で納得がいく作品は(日本人からすると)余りないのだが、これは結構良いと思うのだが。
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