- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 文庫
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前知識無しで観て、やっぱり泣けたよ。それを「嘘くさい」とか「泣かせ方が定石通り」なんて言うのはたやすいのだけれど(自分で書いてみれば、そううまくは描けないよ)
殺人を犯した兄のせいで、人生を狂わされる弟。その弟を山田孝之が「缶コーヒーのジョージア」役でも、「ウシジマ君」役とも全く違った繊細さをみせる。兄の玉山鉄二は良い人にも見える、バカにも見える微妙な役。沢尻エリカが、弟にひたすら尽くすとってもとーっても良い人で出演。
「お兄ちゃんと違って弟のあんたは・・・」みたいな一言が弟を傷つける話はよくあって、みなそれなりに注意しているだろう。弟も兄も別人格。兄弟を育てた人なら、兄弟とはつまり別人格なんだ、と当たり前のことに気付かせられる。兄が、父が人殺しだとしても、弟や子どもには全く違う別人格なんだと、まだ日本社会では気付くことができないでいる。
そのくせ、ここぞとばかりに「正義漢」を装おうエセ正義漢ばかりが出てくる嫌な社会だ。この小説と映画を観て、少しは日本も大人にならないと。
- 出版社/メーカー: 日活
- 発売日: 2007/04/27
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