*『卒業』(東野圭吾著)

  一時東野圭吾にハマったので読んでいたかな。いや、多分大丈夫、未読だ。新参者の加賀恭一郎が初登場した作品(まだ現役大学生!)でもある。すでに阿部寛のイメージが固まっているので、阿部寛の大学生・・・ついつい「はいからさんが通る」で南野と絡んでいた頃を思い出してしまう。いかんいかん。
  内容は密室あり、動機不明かつ連続殺人の可能性も捨てがたい、そんな作品だ。学園もの、というと高校が主な舞台だが、本作は大学の体育会、さらに硬派な剣道部というのも珍しい。あ、そうそう時代は昭和の終わりって、もう30年以上も前の話か。加賀恭一郎のせいでついつい最近の話かと思ってしまう。
 さてミステリーでは茶道の「雪月花之式」を使ったトリックが出てくるのだが、返って興醒めな感じがした。のは自分だけなのか。それよりも「なんで?」「動機は何?」の方が興味を引いた。
 読後、加賀恭一郎初登場の映画(またはTVシリーズ)を観たくなったぞ。