*タイトルはどっかで聞いたことのある『あの頃ペニー・レインと』

 評判が良かったと思うが見逃していた。今回たまたまこの映画に出会い、観る機会を得た。1960年代〜70代はロックが不良文化から、大衆化していく時代だ。厳格な母子家庭に育った早熟な少年と、これからメジャーになっていくだろうバンド:「スティル・ウォーター」との関わりを、『ペニー・レイン』と言えばビートルズなんだが、この女の子が年齢・実名不詳という設定が良い。
 またザ・フーやストーンズ、クラプトンの「いとしのレイラ」など、実在のバンドや曲がポンポン出てくるので、「スティル・ウォーター」が実在なのか(metooは洋楽、特にロックはちょっと弱いので)と思うほど。(もちろん実際のバンドでは無い)
 男には惑わされないと我が道を行くペニー・レインが良いアクセントを与えている。主人公の少年の成長記としても、ロック好きには多くの実在のエピソードも散りばめられており、ペニー・レイン演じる女性の魅力と相まって、良い感じの佳作に仕上がっている。