*『沈黙の制裁』スティーヴン・セガール主演

原題は「ABSOLUTION」。意味は赦免や罪の赦し。どうしたらこの原題が「沈黙」になるのか? 全然スティーヴン・セガール沈黙してないぞ。
 スティーヴン・セガール、きらいじゃ無いが、久々に見てみると精悍な肉体はどこへやら。ハーレー集団仕切っている元ワルの初老オサーンのようだ。悲しい。
 キオニ・ワックスマン監督というのはスティーヴン・セガールと以前もタッグ組んだらしいが、残念ながら場末の二流館三流館でタバコとビールをやりながら、男がいないと生きられない女の肩を抱きながら観るような内容だ。おそらくアメリカでは大ヒットしないが、小遣い稼ぎになるような需要があるのだろう。そして私のように、暇ができるとスティーヴン・セガールで暇つぶししたくなるような、ドアホがいるのもまた事実。
 内容はさておき、ピンチも無く悪役を次々と(リアルに)血祭りに上げていくシーンは好きな人にはたまらない(笑) 今回相棒を組む香港から来た「チー」(バイロン・マン)が、かつてのジェット・リーの如くカッケー。ほぼ無敵。義を重んじ、飛び道具は滅多に使わない。ネタバレだが、車に轢かれ拉致られ拷問。しかし脱出。死闘の末相手をぶち殺す直前後ろから銃で撃たれる・・・これで終わりか。途中同じく「兄弟」と慕うセルゲイはあっさり死んだが。だがセガールが助けた直後から傷跡も無く元気に歩く。さらに手当てをとの忠告を無視。決闘の場でボスの護衛と再び死闘・・・あんた無敵や(またはクソシナリオ)。
 最後は助けたブロンド女とイチャイチャ。なぜに年も近くてイケメンのバイロン・マンとイチャイチャしない??? それは世のオサーンを元気づけるためかも知れない。そしてまたそういうレアケースが無くも無いことを、少なくとも私は身近に知っている。まぁそんなところが今回のレビュー。

沈黙の制裁 [DVD]

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