瀬尾まいこはほぼのしすぎていて、あまり読まない。読めばハートウォーミングになれる。今回解説の吉田信子が「何て上質な薬膳スープなんだろう!」と賞していた。全くその通り。どれも良い味出している。
「おしまいのデート」は、これでおしまいってことなんだろうか? 良い味出してるじいちゃんが最後に奇跡を出すのか? 読みながら頁をめくるのが楽しくて仕方ない。次の「ランクアップ丼」も良かった。このタイトルもよく考えつく物だ。こんな教員に出会っていたら・・・? と不幸な高校時代を過ごした人なら思う事だろう。12/24に上じいと玉子丼を食べるシーンも良かった。
良い人がいっぱい出てくる小説は癒やされる。実際の社会は嫌な事件ばかりだ。くだらないことで怒ってばかりの人もいる。
ところで今回気にいったフレーズは「ドッグ・シェア」の中の一文。「結婚したことで・・・一番すっきりしたのは、他の男に好かれたいという意識がなくなったことだ。独身の頃は彼氏がいるいないにかかわらず、男の子の目が気になった。髪型を流行のものにしたり・・・」の部分。
(あーなるほどねぇ)とか(結婚しても、そういうのに命賭けてる女性っているよねぇー。うん、いるいる)とか脳内会議。世の大抵のオヤヂがイケテナイ理由も同じなのかもしれないな、と思った。
- 作者: 瀬尾まいこ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/05/20
- メディア: 文庫
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