*荒唐無稽な『陰謀説』

 コロナウィルスをトランプは「武漢ウィルス」と呼ぶ。対抗して中国は「このウィルスはアメリカ軍部が製造・持ち込んだものだ」と、こりゃまた荒唐無稽なことを言い出す。
 いや待てよ、ロシア疑惑ウクライナ疑惑だと騒がれていたときに、トランプは思ったのかも知れない。「世界の目を違う方向に向けよう。そうだCIAとアメリカ疾病予防管理センター、大統領の命令だ」なんて。 
 そこに「モリカケ問題やら、桜を見る会、さらには任命した大臣達のたび重なる失言やら公選法違反容疑やら」もあったので、「ここはひとまず世間の目を伝染病でごまかそう」などと、どこぞの国が一枚噛んだのかも知れない。
 学校で使う紙がA版だろうがB版だろうが構わない気がするが、「世界標準」にこだわる政府のことだ。「4月入学なんてガラパゴスルールは止めて、9月入学にしたらどうだ?」「し、しかし一体どうやって?」「4月から8月いっぱいを伝染病による全国学校閉鎖にするのさ」「それは課長、強引ですね。伝染病で何百人か殺すんですか?」「な~に季節性で、温度と湿度が上がれば次第に終息するようなウィルス散布するのだったら良いのじゃないか?」「・・・じゃあウエがゴーサイン出したならやりますか?」「ああ準備してくれ!」
 ・・・そして3ヶ月後、「課長、これやり過ぎじゃ無いですか?」「まさかこんなに世界的規模になるとはね」「シャレにならないですよ」「まぁ君達が暴走した結果だ。我々上層部は一切知らないことだ」「チョ、チョット待ってくださいよ、課長。それは、ないですよぉ」「うるさい!全世界をパンデミックに陥れた罪は、きみ、大きいよ。」
なんて。ショートショート作家ならあっという間に1つストーリー作っちゃうンだろう。でも、まさか、だよね。