*『ランボー ラスト・ブラッド』

 ベトナム戦争の光と影を描いた第一作。それが段々とナショナリズムを帯びていった。「怒りのアフガン」って、R・レーガンの頃!? いつの間にか共和党万歳路線にひた走り。本作は、ヤンキー娘をヤク漬けにして娼婦にさせる悪いメキシコ人にお仕置きをする話である。
 何しろ一人でアフガンにおいて正規ロシア軍を壊滅させた男である。麻薬シンジケートぐらいチョロイだろう。アメリカ南部の農場で待ち受けるのだが、ゲリラ戦よろしく地下に落とし穴など数々のトラップ。最初はショットガンで殺しまくっていたので、今回はショットガンね、と思っているとわざわざ鉄パイプで刺し殺したり、ナタでたたっ斬ったり、マシンガンで殺したり(マシンガンだけで良いじゃん!)、最後は得意の弓矢を使ったり。
 つまり往年のランボーファン向けであるし、無残に殺されていくメキシカン達は、トランプ向きである。そのため、娘のように可愛がっていた(けどランボーの反対を押し切ってメキシコに行ってヤク漬けになるんだけど)女の子があっさり死ぬなど、ストーリーは、まぁテキトーに頼むよ、ワハハ。どうせ銃ぶっ放すシーンしか観てないんだからさ。とプロデューサーの声が聞こえてくるような駄作なのだ。トホホ。