*新しいタウンでは

metoo7s2011-12-12

古い町に必ずある盆踊りとか神事の行事がどうしたって無いものだから、それらをかつて過ごした地域で経験したことのあるミドル以上のおじさまを中心に作ろうとする。そこでは彼らやお隣さんの小さな子どもが笑って餅なり焼きそばなりを食べていれば良いのだ。おじさま達は「やって良かった!」と安堵するのだ。
だが新しい町もやがて10年20年経ち、小さな子どもは独立し町を去る。いたとしても折角の休日をショッピングやテーマパークなどに出かけてしまう。結果、祭りにはかつての主婦やミドルばかりである。多少の引っ越しなどで血の入れかえはあるが大都市や地方中枢都市を除き、凄まじい勢いで進行中の少子高齢化は新しい町でも例外ではない。綺麗に化粧をし、流行の服で着飾ったかつての主婦はマンションの上から眺めると誰もがくすんだ色の服を着て、とぼとぼと寂しげに歩いている。かつてのミドルは寂しくなった頭頂部が流れ去った月日を隠しきれない。それでも高齢者は餅をつき、数少ない子ども達の笑顔をみて、年の暮れを感じている。今年もあと19日、せめて明るく顔をあげて歩いていこう!