*色彩を持たない多崎つくると巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 ようやく借りられ1日で完読。う〜ん、「1Q84」や「海辺のカフカ」のような(次はいったい?)というワクワク感も、(なるほどこう繋がるのかぁ)という納得感も得られなかった。
やたら長いタイトルや、粗筋「高校時代大の仲良しだった5人組。ところが残り4人の親友に突然裏切られ、自死をも考えやがて忘却の彼方においやったものの、あらたな恋人の出現により、その傷が癒えてない事に気づき真実を探しにいく話」にハルキニストとして興味を抱かないはずが無い。
4人の親友のその後はなかなか読ませる。しかし、だ。突然消えた灰田は、どうした? 6本の指と共に、どこかで出てくるだろうと思いながらめくるページはどんどん減り、沙羅との恋の行方も心配な頃に、新宿駅で特急あずさ見てたりするから完全消化不良だ。せめて灰田がもう一度出てきてくれたなら(多少目をつぶれたのに)。
 大学時代、灰田との週末の会話、男二人がああいうしゃべり方をするだろうか? そこが気になって仕方なかった。すくなくともああいうしゃべり方はしない。あれじゃあ、ゲイのカップルだろう。そういう展開になるのか? とさえ思った。