*あーもっと早く観れば!「華麗なるギャツビー」

華麗なるギャツビー

*あーもっと早く観れば!「華麗なるギャツビー
大好きな作品なのにRSで観なかった理由は簡単。前作のイメージを大切にしたかったから。レッドフォードが好きで村上春樹が好きで、その縁からF・スコット・フィッツジェラルドも好きだから、そしてトビー・マグワイア演じるニックの生真面目な貞節さが、なんとなく自分にも感じるし・・・。だから今回観るのは、ものすごくハードルが高かったよ〜。
 で、結論から先に言えば「もっと早く観れば良かったよー!」 前作が戦前の作品を、戦後満を持して作られた「華麗なるギャツビー」なら、本作は21世紀風の「華麗なるギャツビー」。しかし鍵になる「メガネの看板」「緑の灯台の灯」「(突き詰めると意味が分からない)オールドスポート」は健在。恐れていたデイジーを演じるキャリー・マリガン!は、なんだこの美しさは! さすが女優だなぁ、普段の映画と全く別人じゃ無いかー! ちょ、ちょっと映画館でじっくり観たいんですけど・・・あぁー! 後悔役に立たず−!!

 一方で肝心の数々の「ギャツビー」を演じたレオナルド・ディカプリオできれば「ロミオ&ジュリエット」の頃に出て欲しかった・・・いや若すぎるか? レッドフォードの歳を重ねても(甘いほほえみ)が出る俳優はなかなかいない。ああ、せめて「タイタニック」の頃なら良かったのにな。
 DVDに付いてくる特典映像で『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督そのもの自身を初めて知った。そこで編集カット部分を改めて知った。一例を挙げれば1974年版には存在した「デイジーらのその後」や「父親が葬式に顔を出すシーン」「マイヤー・ウォルシャイムが、『友情は生きている間だけ』のシーン」などなど・・・それらのシーンをカットしていくことで、今回の作品の核になる「ニックとギャツビーの友情」をぼかすことなく描ききれると語ってくれた監督のセンスには舌を巻いたよ。
 おそらく自分のように1974年版のギャツビーにとらわれすぎて、この作品に正しい評価を下せない方も多いと思うが、戦前の作品を21世紀的に作ればこうなるぞ!っていう出来に仕上がっているんじゃ無いか? この作品を映画館で観ることは叶うのかな。あぁー、観ておけば良かった・・・!!
追伸:ジョーダン・ベイカーを演じたエリザベス・デビッキの存在感、ハンパなかった。しゃべりのシーンが少ないので演技力はいかほどか分からぬが、注目したい。

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