*「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」その2

劇場版あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 2014カレンダー

劇場版あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 2014カレンダー

 一番の山である10・11話を見終わった。この映画の良さを言葉にするのが難しくて、他の人の感想を見ていたら「青春の痛さを表現した作品」ってのがあった。まさにそれかな。最近映画でも小説でもアニメでも感動モノが「タイムマシン」と「よみがえり」系ばかり・・・というのが、少し淋しい。死者がもう一度現れて思いの一部でも語ってくれれば、そりゃあそれだけで嬉しい。例えばそれが自殺だとして、その直前に会った人は自殺に気づかないこと・止められなかったことを自問自答し、きっと何年もダメージを持ち続けることだろう。直前に不用意な言葉(このアニメなら「だーれが、あーんなブス!」)のせいかと悩み続けるだろう。
 このアニメの最終話、皆が言い出せなくて心の奥底にしまっておいた秘密をはき出す。メンマが訪れなかったら決して開けることのなかった扉。そのことでメンマは成仏し、じんたは高校に通い出す。「少し、大人になった・・・」のだ。皆が。
 若いヲタばかりでなく、特にこういう青春(思春期)を通り過ぎてきた大人にも観て欲しい。『秘密基地』・・・は、「20世紀少年」にも登場したが、(少なくとも自分にはあった)今の子どももそういう世界は存在するのか・・・? 都会の子どもは、どうしているのだろうか・・・・? 「近頃とみに涙腺が弱くなって・・・」というおじさまには一人で鑑賞してほしいものだ。