*圧倒的迫力「高地戦」

コ・ス

高地戦 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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 「停戦協定成立決定後から条約発効の間のたった12時間最後の戦い」ばかりが番宣で流されたので、そちらがメインかと思えば、そこまでの戦いの陰にある秘話や、墓場までもっていく筈の触れてはいけない話、そして南北の意外な交流などが丁寧に描かれている。主人公の一人(韓流イケメンのコ・ス・・・主役のシン・ハギュンよりもかっこええ)が狙撃手に撃たれた直後に、ずっと待ちに待った「停戦」。これで帰れると川で水浴していると、北朝鮮兵士と偶然の遭遇。お互い終わったと「グッバイ」で別れるシーン。見ているこちらも「あれ?映画終わり?」と勘違い。
 そもそもこの戦いの悲惨なところは、このように天に登らせておいて地獄に落とすことだ。ここから悪夢の「ハンバーガヒル」のような血みどろの戦いが再開される・・・
 「WOWOWのW座」エンディングで水丸さんも言っていたが、日本軍上官のような不条理で権力をかさにする嫌な奴が、今回一人も出てこなかったことが救いだった。ためか、カラッとした悲惨さで終わる。同胞同士の殺し合いにアメリカ映画以上に迫力があったと思うが、如何。