- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: Blu-ray
- 購入: 2人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
(鉄道編) なぜか主人公は寝台列車の中・・・一体寝台列車を利用したことのある女子は何%くらいいるのだろう? あの通路横にパタンと引っ張れる携帯椅子。車窓に流れる夕闇を、或いは薄暮をどれだけの人が知っているのだろうか?
山形に着いたときに人気のない階段を降りてくるシーンがある。「都会と田舎の駅の階段は趣が違う」と言ったら何人の人が頷いてくれるだろうか。「地方の大都市駅と、ローカル駅では雰囲気が確かに違う」と言ったら笑われるだろうか?
新幹線が通らぬ地方大都市の階段は広いので、寝台列車でぽつんと一人降りると、寂しさとあの一段一段がさして高くも無い鄙びた階段が、マッチすることこの上ない(その辺のデッサン力はさすがジブリ!)。
ローカル駅だと階段がそれほど広くない。しかし大丈夫だ。改札は列車の入線まで開くことは無い。しかもそれまでに1時間も2時間も間があることの方が多い。今はそんな時間があるのなら長距離バスに乗った方が安くて早いよ、ってのが哀しいところなのだが。
進行方向横向きに寝る殆どの寝台列車は、実際寝にくいったらありゃしない。揺れに対してベッドから落ちるようにできているから。せめて進行方向縦(583系のように)なら良いと思うのだが・・・だけど外国の寝台列車のように通路が一方に寄せてあるのは風情はあるとは思うよねー。
(ストーリー展開編) 山場が無いと言えば山場が無い映画だ。だけど小学の毎日なんてそんなに山場なんか無いって。だけれど、(ここで体育休んだら「生理」と思われてイヤ)なんて、今から思えば大したことないことが大きな事件のように感じられたんじゃ無い、みんな? もう忘れちゃったかな?
ジブリ作っているおさーん達は、こういう微妙な少年少女の機微を描くのが得意だ。そしてそれに自分は感慨を持って共鳴する。この辺は「感性」だと思うので、分からない人は分からないでよろしい。そういう意味でこの映画での興行的大成功は難しいだろう、って感想だ。それでもそこそこ収益が上がるのであれば、こういう映画は作るべきなのだろう。
もう忘れてしまったけれど、何かの拍子で出てくる(「おまえとだけは握手してやらねえ」と言ったアベ君のような)心の澱を、誰もが未解決のまま抱えているに違いない。
(声優さん編) ジブリ作品に唯一注文するなら、プロの声優さんを使ってほしい。とにかく違和感がハンパない。プロがプロの仕事をしているのに、なぜに声ではアマチュアの俳優や歌手を使いたがるのか、理解できない。