*この映画は・・・『エンド・オブ・ザ・ワールド』

ブラピが出てた映画かと思ったら違った。K・ナイトレイにそっくりな人が出てると思ったら、本人だった。けっこう色んな映画に出てるねー。
 ストーリーは「小惑星チルダ衝突により地球滅亡まで2週間。主人公の妻が失踪。後に妻の不貞を知る。同じマンションの変わった女性とひょんな事で知り合い、最後の瞬間を誰(親や学生時代の恋人)と過ごすか・・・真の愛を探る旅に出る」
 タイトルと内容からすると「アルマゲドン」「ディープインパクト」なのだが(言っておくが!)、宇宙も宇宙船も隕石も、地球衝突の最後の瞬間も出てこない! これでは過激映像好きの若者が見るはずも無い! WOWOWで深夜密かにやっていたのも頷ける・・・
 だが! これは最後の瞬間までのヒューマンドラマであり、ちょっと変わったロードムービーなんだ。そう思って観るとなるほど! なかなか風変わりだが考えさせられる映画だ。
 そもそもどこに逃げても地球滅亡って2週間に迫ったら、皆は仕事をするのか? しない! って言い切る人は、その瞬間からコンビニも警察も消防も、電力会社の人も仕事しなかったらどうなるかわかりますよね? 本作には、それでもなるべく最後までニュース報道をしようとしている人や、最後まで明るく接客するステーキダイニングも出てくる。
 一方で民家を襲い略奪し、車に放火する者も出てくる。宗教がかった怪しい団体にすがる人も出てくる。その点は、変なパニック映画よりよく描かれている。それでも主人公達にはそんなこと興味が無い。どこかで「本物の愛とクロス・ミス」してきていて、愛にすがりつきたいのか、虚無に陥っているのか・・・
 主人公の部屋の掃除をするヒスパニックの女性は、この期に及んでも翌週の掃除の話をする。家族と過ごせと、掃除から外そうとすると気を悪くする。それでは来週もと頼むと、途端に元気になる。あたかも地球滅亡などあり得ないかのように。
 ついにはTV放送が終わり、電気も落ちる・・・さてラストは・・・?
 K・ナイトレイがレコード好きの女性を演じる。が、ために多くの往年の全米ヒットチャートが流れる。その時代に思いのある人にはたまらない作りになっている。

エンド・オブ・ザ・ワールド DVD

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