*『それをお金で買いますか』(マイケル・サンデル)

一時TVで話題になったよね。『これからの「正義」の話をしよう』の頃の話だ。それよりももっと前に『ハーバード白熱教室講義録』がNHKで放送されたらしいのだけれど、哲学だけは苦手な(いや・・・もっとある・・・)metooだから、例え何かの拍子に夜中のE−テレでこの番組と出会っていたとしても見なかっただろうなぁ。
 ブームの頃『これからの「正義」の話をしよう』をTVで分かりやすく放送している番組を見て、是非とも『それをお金で買いますか』を読みたかったんだ。が、しかし!2263円也。自問「これをお金で買いますか?」う〜〜ん、単行本かブックオフに出るまで待とう。しかし待てど暮らせどブックオフには出なかったんだ。それで読むのにこんなに時間がかかっちまった。
 時に頭の良い人は、難解な言葉を繰り出して説明するから途中まではついて行けるんだけれど、どうしても途中で投げ出しちゃう。一言で言えば「分かりづらい!」 
 ところがこの人はハーバードの教授だって言うのに分かりやすい。特に経済学の話、(誰もが幸福を追求した結果、合致したポイントが一番経済的に優れている)なんて言われると、(ああ、そうだなぁ)と思うし、でも人気のコンサートやブルトレのチケットがどうしてもゲットできないのにオークションで高値出品されているのを見ると(何だかなぁ)と、何か納得できない。(これって何かおかしいんじゃ無いか?)ってうまく答えが見いだせない問題に、分かりやすく説明してくれる。すごく分かりやすい。
 この人の講座は学生にすごく人気だという。自分だってできることならその場にいたいと思う。学生にありがちな青っちょろい理論でぶつかり、砕けてみたい。同僚にも読ませたら(面白いー!)と感激していた。読む価値はあったなぁ。