＊『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』

　ホームズの映画、数々観たけれど、認知症の母と重ね合わせ観、こんな事は今まで無かったな。
　灰色のガンドルフの時も年老いていたイアン・マッケランだが、さすがにもう年老いた。お年寄りの方も年取る、と気付かされる。当たり前なんだが。考えてみれば名探偵だって歳をとる。場合によってはアルツハイマーにもなる。
　（自分が扱った事件を思い出せない）なんてあるのだろうか。クライアントの名前を思い出せずに、Yシャツの袖に名前を書いておくなんてあるのだろうか。人生この先何が待っているか分からない、怖いな怖いな。
　夢を売る映画がある。真実を伝える映画がある。これは後者だ。今回wowowのＷ座で観た。イラストレーター長友さんがお亡くなりなってから初めて観たんだけど、「キャロル」上映後、小山薫堂が長友さんに「若い人から誘惑されたらどうですか？」と訊かれ「え、私がですか？」と逡巡していた長友さんが懐かしい。全然お亡くなりになる前兆なんて無かったのに。とっても残念。だって全然元気で予兆なんかなかったもの。
真田広之が出ていなければきっと観なかった。戦後すぐの広島で山椒を取るシーンがあるが、それって平気なの？　そういうデティールが気になる人も多数いるのでムダなシーンは削除して。山椒なら他でも取れるから。

名探偵シャーロック・ホームズ セット DVD20枚組 BCP-038-054S