*『冷たい校舎の時は止まる(下巻)』

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

上巻を読み終え、「皆マネキンにされて死んでしまうのか」「なぜに教員榊はこの中にいないのか」「微妙に許してもらえそうな人もいるのに、やっぱりマネキン?」「辻村深月、やけに弱々しくて苛立つんすけどー」様々な感想を抱きながらも、最後は一気に読み終える。
 「イニシエーション・ラブ」で味わった、(このミスリードは、ありなの???)、そんな感じさえある本作のミスリード。私のような「ぼんくら」じゃ無い人には、ズバッとお見通しだったのだろうか。そっか、そこでアレとアレが繋がっているのかぁ、一応タネはあちこちに晒されていたんだね。
 エンディングの角田春子のクダリは、なんなんだろう。どこかノスタルジーというかファンタジー感もないではないが。
 面白かった。読書の面白さを知らない人には、ただただ(勿体ない)、としか言いようがないのだけれど。